用語解説 

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パンデミック

概要

 パンデミックとは感染症が複数の地域や国にまたがって世界的に流行することである。特に致死性の高い感染症が流行した場合にパンデミックという。

パンデミックの語源はpanとdemicに分かれる。panはギリシア語で「全ての」を意味し、demicは「民衆」「人々」を意味するdemosから来ている。

 過去原因も治療法も十分確立されていなかった時代、パンデミックは世界に多大なる影響を与えた。感染症の原因や治療法がわかってきたのは、1800年代後半になってからで、その後、感染症による死亡者は激減した。

 しかし、1970年頃より、未知の感染症である新興感染症や、過去に流行した感染症で一時は発生数が減少したが、再び出現した感染症である再興感染症が問題となっており、発展途上国ばかりでなく先進諸国においても、脅威となっている。

歴史

 

 過去のパンデミックの例として以下が挙げられる。

 天然痘は6世紀に日本で流行し、以後、周期的に流行するようになった。15世紀にはコロンブスの新大陸上陸により、アメリカ大陸で大流行した。その後、1980年にWHOが天然痘の世界根絶宣言をし、天然痘は根絶された。根絶されるまでの50年で人口が8000万人から1000万人に減少した。

 ペストは540年頃にヨーロッパの中心都市ビザンチウム(コンスタンティノーブル、現イスタンブール)に広がり、この際、最大で1日1万人の死者が出た。14世紀にはヨーロッパでペストが大流行し、ヨーロッパだけで全人口の4分の1~3分の1にあたる2,500万人が死亡した。

 新型インフルエンザは1918年にスペインかぜとして大流行し、世界で4,000万人以上が死亡した。1957年にはアジアかぜとして大流行し、世界で200万人以上が死亡した。1968年には香港かぜとして大流行し、世界で100万人以上が死亡した。2009年には新型インフルエンザ(A/H1N1)が大流行し、世界の214カ国・地域で感染を確認、1万8,449人の死亡者が出た。

 エイズは1981年に初めて発症者が現れ、その後、20年間で6,500万人が感染、2,500万人が死亡した。

 高病原性鳥インフルエンザは1997年に人での高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)発症者が現れ、その後397人が発症、死亡者が249人のぼった。

 SARS(重症急性呼吸器症候群)は2002年に初めて見つかり、その後、9ヶ月で患者数8,093人、774人が死亡した。

 結核は1935年より日本での死亡原因の首位になるほどの病気であった。その後、1950年に抗生物資により発生が減少した。しかし、現在、抗生物質に対して抵抗性を示す結核菌が現れ問題となっている。これまでに世界で20億人が感染し、毎年400万人が死亡している。

 マラリアは6世紀にローマ帝国を中心に大流行した。その後、1950年代に入り、殺虫剤DDTなどによる根絶計画が実施された。しかし、現在、DDT抵抗性のハマダラカが出現し、問題となっている。これまでに世界で年間5億人感染し、200万人が死亡している。

シーン(ケーススタディ)

 感染症の主な感染経路は、飛沫感染と接触感染である。飛沫感染とは、咳やくしゃみにより口や鼻から飛び出した水滴を他の人が鼻や口から吸い込み、粘膜から感染することを言う。

 接触感染とは、ウイルスが付着した手でとある場所を触れたあと、同じ場所を別の人が触れ、その手で自分の目や口、あるいは鼻をさわることによって感染することを言う。

気を付けるべきポイント

 感染症において気をつけるポイントは人との距離の保持すること、手洗いを行うこと、咳やくしゃみの際は手などで口と鼻を押さえ、他の人から顔を背けること、身の周りにおいて清掃・消毒を行うことが挙げられる。

 また、パンデミック時には買い物が困難になる可能性もあるため、食料・日用品を備蓄しておくことやマスクなどの防御用品を事前に準備しておくことも必要である。

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