用語解説 

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マニフェスト

概要

 産業廃棄物処理法に基づき、廃棄物の排出事業者が収集運搬業者に廃棄物処理を委託する際に交付する管理表のことを指す。

 法律上は「マニフェスト」とカタカナで表記するのではなく「廃棄物管理票」と記載されている。「マニフェスト制度」は上記の管理表を用いて産業物処理の流れの確認を可能にし、不法投棄を防ぐために政府が設けた制度を指す。

シーン

  マニフェストには、産業廃棄物の名称、数量、運搬業者名、処理業者名を記載し、排出・運搬・処理を行うそれぞれの業者間で受け渡す。マニフェストの回収により、排出事業者は、廃棄物が正常に処分されたことを確認することができる。管理表については、各都道府県へ提出する義務、および排出事業者において5年間保存する義務がある。マニフェストの管理や報告の義務を怠った業者は、罰則の対象となる。

種類

 マニフェストには紙による管理方法と電子機器による管理方法の2種類がある。紙のマニフェストでは7枚つづりの紙によって情報を管理する。電子マニフェストでは記載情報を電子データとして登録し、排出・運搬・処理業者間でインターネットを介し廃棄物情報を管理する。各社より、それぞれの業者に向けてマニフェストの作成・管理・集計を行えるシステムが発売、運用されている。

 電子マニフェストのメリットの1点目は、情報取り扱いセンターにて一括して行政に報告するため、管理表の提出が不要となることである。2点目は、保存の義務についても電子システムを利用する場合は免除されることである。3点目は、現在運搬・処理中の廃棄物の管理表の状況や、過去に発行したマニフェストがいつでも確認できることである。

 デメリットは、システム自体の導入や操作の研修に伴って、費用や時間がかかるという点である。従って、マニフェストの電子化は35%(2014年データ)に留まっている状況である。

歴史

 マニフェスト制度は、日本では1990年に行政主導で開始された。その後不法投棄対策を目的として改正・義務化され、1998年から完全に事業者間で施行されるようになった。

 現行の問題点としては、廃棄物を外部委託せずに排出事業者が自ら処分するものについてはマニフェストが義務付けられておらず、行政の管理外である点が挙げられる。さらにマニフェストの偽造は防止が難しい。2016年には廃棄物処理業者がマニフェストを偽造して廃棄物である食品を転売し、許可取消・営業停止の処分を受けた事例が発生している。

 マニフェストは元来貿易用語であり、「船の集荷目録」を指す。政権の選挙公約も同様に「マニフェスト」と呼ばれるが、語源は異なる。

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