用語解説 

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労務管理

概要

 労務管理は、企業が雇用労働者に対して行う管理活動である。 管理活動は多岐に渡り、募集・採用活動、配置、異動、教育訓練、人事考課、昇進・昇給、福利厚生、賃金や労働時間の管理など、入社から退職に至るまでの一連の管理活動を指す。  労務管理は「生産性向上」「利益の向上」「従来にない新商品の開発」「社会への利益還元」などを目標として掲げ、労働者のモチベーションを高め、より効果的に能力を発揮して働いてもらうための手段と位置付けられ、現代企業の経営に必要な要素のひとつとなっている。

種類

 労務管理の種類には、大きく分けて「人事管理」と「労使関係管理」のふたつに大別される。 「人事管理」では労働者を効率的に使用するため、雇用者側で行う管理である。採用、配置、職務管理、人事考課などの雇用管理、時間や動作のチェックや職務の見直しなどの作業管理。仕事内容にあった労働時間制度の確立などの時間管理。職能給や出来高制の導入や各種手当の設定などの賃金管理。災害対策、ヒューマンエラー、コンプライアンス対策などの安全/衛生管理。研修やOJT、ジョブローテーションなどの導入などの教育訓練がこれに含まれる。  「労使関係管理」では、労働者と経営者の利害対立の調整・管理である。たとえば団体交渉の受け入れや、労働協約の策定などの労働組合管理、福利厚生の充実、メンタルヘルス、通報制度の周知などの従業員対策が主なものになる。

効果

 労務管理は企業を円滑に運営し、労働力を効率的を高めるために行う必要がある。たとえば、時間管理における残業規制を設けたある企業では、仕事の優先順位やスケジュール管理への意識の向上、個々の仕事のスピードアップだけでなく、残業代が半年で7%減少したという、労使ともに重要な成果を得ている。こうした事例に限らず、労務管理には労働環境や経営コストを改善するさまざまな効果を期待できる。

歴史

 労務管理はカール・マルクスが著書『資本論』で言及しているように、労働力の効率的な使用と、労働者と経営者の利害対立の調整を目的として、資本主義社会に不可欠なものとして生み出された。  日本では、労務管理は高度経済成長期、終身雇用制、年功序列賃金制、企業別労働組合活動の3つを軸に、ゆとりある会社員生活を送るためのものとなっていた。 しかし現在の「成果主義賃金制(成果給)」の導入など時代の転換期を迎え、労使ともにコンプライアンス重視の新たな労務管理の構築が求められている。

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