用語解説 

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集団思考

概要

集団思考とは、集団で物事を検討する場合に、ひとりで物事を決定するよりも不合理、または危険な決定が容認されることを指す。「グループシンク」と呼ばれることもある。

集団思考という言葉を最初に用いたのは、ウィリアム・ホワイトであるが、後に米国の心理学者アーヴィング・ジャニスが、集団の心理的な特徴を表す用語として政治分析に適用し、一般的に広まっていった。
ジャニスは、真珠湾攻撃、朝鮮戦争、ベトナム戦争など失敗に終わったと考えられる各国の戦争を題材に、誤った政策決定が行われたときの集団の心理傾向を、モデル化して分析した。

集団思考の種類

 ジャニスは集団思考の兆候を第一類型から第三類型まで分類した。下記がふたつ以上当てはまる場合に、不適切な結論を形成しやすい。

第一類型は、所属する集団に対する過大評価である。たとえば、自分や属する集団を神であるかのように認識することが挙げられる。
第二類型は、集団外部に対する偏見である。たとえば、根拠なく敵の能力を低く見積もることが挙げられる。
第一類型は、均一性を過度に守ろうとする傾向である。たとえば、自ら意見を出す際に集団から外れていないことを検閲したり、集団に不利な情報を入手した場合でもメンバーに伝えないなどの行動が挙げられる。

集団思考のメリット・デメリット種類

 集団思考の特徴は、参加メンバーがチーム内の標準から外れることを避けるため、反対意見があまり出なくなることにある。メリットは、価値観の同じメンバーによる迅速な意思決定ができる点、トップダウンの意見が通りやすい点、メンバーが規則を順守する傾向が強くなる点が挙げられる。
デメリットは、集団による匿名性・被暗示性・感情などの高まりや力の錯覚により、興奮状態で、善悪の判断や損得の計算ができない状態に陥りやすい点が挙げられる。そのため間違った方法にも関わらず、修正せずに実行する危険性がある。これが長じると、暴徒や集団リンチ、不正会計の隠蔽などの事態を引き起こしてしまう可能性がある。

シーン

 集団思考では少数派の意見が出しづらい点、意見が出されても排除される傾向が強い点が問題である。集団思考に流されないための対策としては、異論や反論を積極的に取り入れる雰囲気を作る、外部からのメンバーを一定数参加させる、チームリーダーは意見を言わず、まとめ役に徹するなどの方法が挙げられる。急を要する事態などトップダウンの決定や迅速な結論が必要と考えられる場面もあるが、当該状況は集団思考に陥りやすい場面でもあるので、リーダーおよびメンバーはいったん冷静になることが望ましい。

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