いまどきのテレワーク事情(第7回)

オフィス再編が活発に、5割縮小する企業も

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 各企業でテレワークの普及が進み、働き方は大きく変わりました。出勤が当たり前ではなくなり、中にはオフィスを廃止して完全テレワークに切り替えた企業もあります。オフィスのカタチはこれからどのように変わっていくのでしょうか。With/After コロナ時代を迎え、加速するオフィス再編の動きをレポートします。

富士通がオフィス5割減を発表。大企業のオフィス再編が話題に

 テレワークが世の中に広く浸透したことで、各企業でオフィスのあり方を再検討する動きが出ています。2020年7月、富士通株式会社はオフィススペースを段階的に減らし、3年半をめどに現状の5割程度にすると発表しました。同社はWith/Afterコロナ時代において、従業員がこれまで以上に高い生産性を発揮し、イノベーションを創出し続けられる新しい働き方実現への取り組みとしています。

 富士通のほかにも、オフィス面積の削減をめざす企業があります。レノボ・ジャパン合同会社は、新型コロナウイルスをきっかけに従業員の9割前後がテレワークを実施。業務に支障がないと確認できたことから、本格的に本社オフィスの縮小を検討し始めました。

 縮小や移転ではありませんが、大同生命保険株式会社は2020年7月から、地方在住の社員がリモートで本社の業務を行う「どこでも本社」制度を始めるという報道がありました。このようにテレワークを活用した新しい制度が整えば、たとえば、家族の転勤や親の介護で出勤が難しくなった社員も、退職せずに仕事を続けることが可能になりそうです。

オフィス廃止も。ベンチャー企業のオフィス事情

 中小・ベンチャー企業でもオフィスの見直しが活発に行われており、その方法はさまざまです。

 エネルギーベンチャーのENECHANGE株式会社は、1カ月にわたり全社員がテレワークを行ったところ、92%の社員が生産性を維持・向上したことから、オフィスの縮小を決断。削減される原資をテレワーク環境整備など社員の生産性向上に還元すると発表ました。

 オフィスの閉鎖に踏み切ったベンチャー企業もあります。サービス産業向けにDXソリューションを提供するClipLine株式会社は、約50名の全社員がテレワーク体制に移行したため、2020年4月にオフィスの解約を決断。会議や面会に対応できる小規模スペースの設置を検討するものの、社員の固定席があるオフィスは持たない方針です。

 インターネットサービスプロバイダの株式会社インターリンクもオフィスを閉鎖し、全社員が在宅もしくはコワーキングスペースで仕事をする「ノマドワーク」へ移行しました。同社はコワーキングスペース「WeWork」と契約し、対面でのミーティングが必要な場合はWeWorkの会議室を借りて対応しています。

オフィス環境を自由にカスタマイズできる時代に

 オフィス再編の需要増加に合わせて、新しいサービスも増えています。社員数や業務内容に応じてカスタマイズ可能かつ原状回復が不要な「YADOKARI OFFICE」、IoTデバイスを活用してウイルス対策やウェブ会議が円滑に実施できる空間設計を備えた複合オフィス「PORTAL POINT HARAJUKU」、オフィス家具のサブスクリプションサービス「subsclife」など、多種多様なニーズに対応するサービスがあるため、オフィス環境を変革するハードルは新型コロナウイルスが流行する前に比べて低くなっていると考えられます。

 働き方が変わったことで、オフィスの役割や存在意義も一気に多様化が進みました。正解はひとつではなく、当然ながら「変えない」という選択肢もあります。自分たちのオフィスのあり方がはたして最適なのかを検討することが、多くの企業に求められているのです。

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