2020.7.10 (Fri)

いまどきのテレワーク事情(第6回)

オンライン名刺交換は次代のビジネスマナーとなるか

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 新型コロナウイルス感染症の拡大を抑えるため、企業ではテレワークや時差通勤の活用に加え、商談やセミナーのオンライン化を進めています。そこで課題となっているのが、ビジネスに欠かせない「名刺交換」です。今回は、オンラインでもステークホルダーの情報が簡単に把握できる「オンライン名刺」について解説します。

オンラインで実感する“名刺の価値”

 初対面であってもお互いの情報を気軽に交換できる「名刺」は、ビジネスの優れたコミュニケーションツールです。

 日本の商習慣では、名刺交換からビジネスがスタートするといっても過言ではありません。相手の名前が珍しかったり自分と共通点があれば、それをきっかけに雑談からコミュニケーションをはじめることができます。関わる事業やその人のポジションなども名刺の情報を通じて最初に把握することができます。

 企業が開催するセミナーでも名刺は活躍します。さまざまなビジネスパーソンが集まり、社外の人脈づくりにもつながるため、多くのセミナーでは本番終了後のネットワーキング(参加者同士の交流)で自己紹介代わりに名刺交換が行われています。

 企業が発行する名刺は信頼性が担保されており、名刺交換によってつながりのできたビジネスパーソンは、営業やマーケティング、広報など、さまざまな企業活動におけるビジネスパートナーとなる可能性があります。名刺は貴重な「ビジネス資産」でもあります。

 ところが、オンラインでは対面のように名刺交換ができません。ウェブ会議での商談やウェビナーと呼ばれるオンラインセミナーでは、面識がなければ簡単な自己紹介をしますが、所属や肩書、役職などには言及されないケースもあります。紙の名刺であれば、名刺交換をした後にキーパーソンの情報を確認することもできますが、オンラインでの口頭による自己紹介ではそういったことも難しくなります。

「オンライン名刺サービス」が注目を集める

 そういったオンラインでの名刺交換の課題に対して、「オンライン名刺サービス」が登場しています。政府が新型コロナウイルスの対策として5月に提言した「新しい生活様式」においても、ビジネスにおける名刺交換をオンラインで行うことを勧めており、今後普及が進むと考えられています。

 例えば、法人向け名刺管理サービスを展開するSansan株式会社は、デジタル化した名刺のURLをメールやチャットで送るだけで名刺交換ができるサービスを提供しています。受け取った名刺情報の管理や企業内での共有もできることから、同社のリリースでは2020年6月時点で2,000社以上の企業がサービス導入の意思を表明しています。

 イベント管理プラットフォームを運営する株式会社EventHubは、Sansanと連携して、オンラインイベントで参加者同士が手軽にオンライン名刺交換できる機能をリリースしました。チャット画面に「名刺を送る」「名刺を受け取る」ボタンが表示され、クリックすると自動的に名刺が送信されます。

 紙の名刺情報を正確にデータ化するサービスでは、LINE株式会社の名刺管理アプリ「myBridge(マイブリッジ)」があります。文字認識技術を活用し、名刺をスマートフォンで撮影することでデータ化します。登録した名刺をLINEのトーク画面で共有したり、電話着信時に名刺情報を表示するといった機能もあり、すべての機能が無料で使えることも特徴です。

オンライン名刺交換でDXが加速するワケ

 これらのサービスのメリットは、「紙の名刺を準備しなくて良くなる」「手軽に名刺交換ができる」といったことにはとどまりません。名刺をオンライン化することによって「ビジネス資産」をより有効に活用できるようになります。

 紙の名刺は管理の仕方によって引き出しの中に眠ってしまうこともありますが、デジタル化された名刺は、部門間で簡単に情報を共有できます。所属部署や肩書が変わった場合でもデータを更新すればよいので、ステークホルダーの最新の情報を社内で共有できます。それによって「A社の部長と連絡を取りたければ、面識のある社内のBさんに紹介してもらう」など、社内の営業力や情報連携を強化することもができます。

 名刺というビジネス資産の有効活用につながる「オンライン名刺」は、ビジネスのデジタルトランスフォーメーション(DX)のひとつです。With/Afterコロナでのビジネスにおいて、企業の競争力を効果的に高める一手と言えるでしょう。

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