2016.10.20 (Thu)

理想的な会社の在り方とは(第4回)

副業、在宅勤務OK。多様な働き方が企業に与える効果

posted by KEISUKE /studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 副業や在宅勤務、変則的な勤務時間など、現代は働き方が多様化しています。今後も、多様な働き方を求める人はさらに増えていくでしょう。今回は、優秀な人材を確保するために企業が取り組んでいる新しいワークスタイルを紹介します。

副業OK、在宅勤務OK……大手企業の取り組み

 目薬で知られるロート製薬は、2016年4月から「社外チャレンジワーク」として、従業員の副業を認めています。就業先を届け出れば、平日終業後や休日に他社で働くことができる制度です。社外での経験を自社で活かし、多様性を深める狙いがあるといいます。

 また日産自動車では、従業員のプライベートの時間を確保するため、「1日8時間勤務」を意識して働き方を見直す「Happy8」プログラム改革を導入。

 一方でリクルートホールディングスは、出勤しなくても働けるよう、全従業員をテレワーク(在宅勤務)の対象にしています。

 こうした一部の大企業では、多様化する働き方に対応するため、フレックスタイムやワークシェアリング、時短勤務、在宅勤務など、何らかの制度を導入しています。今後、少子高齢化により労働人口が減少することは確実となっているため、優秀な人材の確保は各企業にとって重要な課題と言えるでしょう。

「仕事のやりがい」よりも「多様な働き方」

 多様な働き方の選択肢は、従業員が企業を選ぶ際のキーポイントのひとつとなりつつあります。

 リクルートマネジメントソリューションズの調査によると、従業員が企業で働く動機付けとなるものとして、現在は「仕事のやりがい」が最重視されているものの、将来は、時間、組織、場所に縛られない多様な働き方を選択できることがカギになるとしています。

 ここで挙げた「時間、組織、場所に縛られない多様な働き方」のひとつに、在宅勤務などのテレワークがあります。総務省「平成25年度通信利用動向調査」によると、資本金50億円以上の大手企業ではテレワーク導入率が38.0%となっています。全企業での導入率は9.3%とまだまだ低いですが、国土交通省都市局都市政策課「平成25年度テレワーク人口実態調査—調査結果の概要」では、全国に1,120万人のテレワーカーがいると推定されています。

 また、組織に縛られないフリーランスや個人事業主も増えており、「BPO市場・クラウドソーシング市場に関する調査結果2013」(矢野経済研究所)によると、クラウドソーシング市場は2011年の40億円から、2013年には246億円へと拡大しています。

 さらに、リクルートワークス研究所「ワーキングパーソン調査」によると、地方から都市部へ移住した人が再び地方へと戻る「Uターン」、都市部で育った人が地方に移住する「Iターン」希望者が増加しており、大都市に縛られない働き方も増えていることがわかります。

求められるのは「セルフマネジメント」に長けた人

 とはいえ、こうした多様な働き方は、決してメリットばかりというわけではありません。たとえば在宅勤務の場合、「通勤時間が減る」、「時間が有効に使える」などのメリットがありますが、一方で「公私の切り分けが難しい」、「かえって長時間労働になってしまう」といったデメリットもあります。フリーランスの場合も、会社の後ろ盾がなくなるという点で不安でしょう。多様な働き方を選択するには、個人のセルフマネジメント力が求められます。

 言い換えれば、在宅勤務やフリーランスでも問題なく仕事をこなしている人は、「セルフマネジメント力に長けている人」ということがいえます。こうした人材を企業が積極的に起用することが、働き方の多様化に成功するためのポイントといえるでしょう。

 今後は現在よりもさらにグローバル化、デジタル化が進み、柔軟な働き方を希望する人は増えていくことが予想されます。こうした場合に備えて、企業は雇用形態や報酬、組織のあり方はこれまでと同じで良いのか、改めて考える必要がありそうです。働き方が変わるということは、コミュニケーションや指示伝達、報告、意思決定などの方法も変える必要が出てきます。

 働き方の多様性は、いまや「やりがい」「給与」と同等かそれ以上に、優秀な人材が企業を選ぶためのポイントとなりつつあります。「ウチは関係ないから」と思うビジネスリーダーも多いでしょうが、そうしているうちにも、一部の企業は多様な働き方によって、優れた人材を確保しはじめています。まずはできるところから、働き方の多様化を進めていくことをおすすめします。

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ライター・ウェブディレクター。プロのダンサーから転身。就職サイト、社会人向け情報サイト、エンタメサイトのウェブディレクターの経験を経て、記者、フリーライターとして活動しつつ、某テレビ局のサイト立ち上げ、コンサルなど幅広く活動している。

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