2016.4.25 (Mon)

すぐできる!営業強化(第1回)

情報を共有し、全社一丸で営業力強化できる簡単な方法

posted by 中村 俊之

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

 新規顧客を開拓していくにあたってキーのひとつになるのが、コネクション。担当者や担当部署に直接連絡がとれるなら、営業担当にとっても大きな足がかりになります。コネクションを共有し、全社が一丸となって営業力強化を進めるための簡単な方法があります。

ネットワークやコネクションを共有できているか

 営業力の強化は、どの会社にとっても喫緊の課題です。営業手法の見直し、商材の追加、人員拡充など様々な対策が考えられますが、中でも即効性があり、かつスタッフからのニーズも高いのが、営業先情報の共有です。

 社内スタッフの結節点にいる、部長や役員になれば、どういった顧客を誰が(あるいはどのセクションが)抱えているか、見えているところもありますが、現場のスタッフそれぞれは、なかなか横のつながりは作れないもの。誰に何を聞けばいいかもよくわからないまま孤軍奮闘になっていることもしばしばです。だからこそ情報の共有が求められます。横のつながりを強化できるのは、管理職や役員の役割。社内で情報を活発に流通させられるようになれば、現在の営業セクション内の情報だけでなく、過去の情報や役員たちの人脈が役に立ったり、営業セクション以外からも親戚、友人知人といった伝手が出てくるかもしれません。

 アタックしたことがある相手なのか、キーになる人を直接知っていたり、紹介してくれる人につながりがないか……。最前線のスタッフにとっては値千金の情報です。こういった情報を共有できているでしょうか。

リストはクラウド化して共有、検索できるようにする

 もちろん、智恵を出し合って新しいビジネスモデルや商材を作りあげることも、企業として進めるべき事業です。ただしこれらは時間と手間が必要になります。が、人的つながりを集めるのは、手間はずっと少なくてすみます。エクセルなどでリスト化して提出してもらってもいいですし、もっとシンプルには手元にある名刺を出してもらうだけでもかまいません。小規模の会社でも、名刺を社内で出し合えば相当なボリュームになるでしょう。そして一気に入力・集約してしまえば、アタック可能なリストがみるみるできあがります。社名や人名でソートすれば、新しい攻めどころも見えてくるはず。リスト化すれば検索も自在です。

 ただし、このリストは会社にとっての大きな資産でもあり、一種の個人情報の集積でもあります。取扱には十分な注意が必要です。データの共有にはセキュリティが確保されたクラウドサービスを活用するのが安全でしょう。クラウドサービスではPCでもスマートフォンでも利用できるものが多く、営業スタッフが外出先からリストをチェックすることにも役立ちます。

名刺は情報の宝庫。スタート地点にぴったり

 リスト作成に、名刺を用いるメリットは、簡単に集められることだけではありません。言うまでもないことですが、名刺には連絡先だけでなく、セクション名や肩書きなど、営業のヒントとなる情報が大量に掲載されているのです。先方のホームページなどで社内組織事情をチェックできれば、1枚の名刺から会社の概要を推測することも可能です。そこから営業トークを広げることもできるでしょうし、新しいアタック先のご紹介を狙ってもよいでしょう。

 名刺で情報共有をすすめる際のコツとして挙げたいのが、名刺にいただいた年月日、いただいた社内スタッフの名前も記載しておくこと。いただいた名刺に書き込むのは失礼では……と考えてしまうかもしれませんが、いただいた名刺を活かさない方がよっぽど失礼です。新しい名刺を加えることで、セクションの変更や人事異動を読み解くことができれば、攻め方も多様になります。そして、社内の誰が面識を持っているかがわかれば、攻略の手がかりも増えます。リストに名刺の画像データを添付できるタイプのサービスを活用できれば、こういった副次的なデータも社内全体で共有できるようになるのです。

名刺を集める! シンプルだからこそ強い第一歩

 漠然と「アタックリストを作れ」と言われても、各社のホームページを調べたり、手持ちの名刺やメールを眺めているだけではなかなか進まないもの。しかし、名刺を集めよう、という具体的なミッションに落とし込めば、様々な智恵が働くもの。イベント開催やセミナー参加、名刺交換会などチャンスが浮き上がってきます。シンプルだからこそ全力で取りかかることができるのです。

 名刺収集のメリットはこれだけではありません。名刺交換で手に入れた名刺が、自分のためだけでなく、企業戦略の一角を担う、と発想できるようになれば、営業以外の一人一人も、名刺交換をする際は、会社を代表している、と強い意識をもてるようになってきます。全員営業、という言葉が実際に可能になってくるのです。実務的には、営業セクションではないスタッフからの情報だからこそアクションしやすい、という面もあるかもしれません。

 たかが名刺、されど名刺。年賀状の時にしか活躍しない死蔵された名刺を宝の山に変えるのは、いまこの瞬間から可能です。

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷
中村 俊之

中村 俊之(中村社会保険労務パートナーズ
【記事監修】

特定社会保険労務士、中村社会保険労務パートナーズ代表。1954年、東京都生まれ。2005年、社会保険労務士登録、同年に「中村社会保険労務パートナーズ」(文京区本郷)設立、代表として現在にいたる。30年以上にわたり人事・労務一筋に携わり、人事労務相談・研修講師・人事制度設計・書籍の執筆監修等を行っている。

メルマガ登録


「人材不足」を働き方改革で乗り越える


教育機関向け特集


自治体向け特集

ページトップへ