2016.4.12 (Tue)

ビジネスを成功に導く極意(第1回)

劇的な変化をみせるネットスーパーが目指すもの

posted by KEISUKE /studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 セブン&アイ・ホールディングスが進めるオムニチャネル化、Amazon.co.jpのネットスーパー参入、ヨドバシカメラの“爆速”配送など、このところ流通各社がネットスーパーに力を入れています。各社の取り組みやオムニチャネル化の特徴、ネットスーパーがシニア層にできることなどを紹介します。

流通各社がネットスーパーに参入

 2015年11月、セブン&アイ・ホールディングスは「オムニ7」サービスを開始しました。このサービスで、セブンイレブン、イトーヨーカドー、そごう、西武などグループ各社の商品約180万点を、ひとつのウェブサイトで購入することができるようになりました。2015年9月、2018年度までにグループの通販売上高を約1兆円にまで引き上げるのが目標と発表しています。

 また、インターネット通販の大手Amazon.co.jpもネットスーパーへ本格参入しました。首都圏から生鮮食品を除いた食品の配送サービスを始め、プライム会員向けにスーパー並みの価格設定で提供。インターネット通販トップクラスの座を守る算段です。

 さらに、ヨドバシカメラもインターネット通販に力を入れており、家電以外にも書籍や食品、日用品、化粧品など約400万点弱の品揃えを誇ります。最短6時間での“爆速”配送も人気が高く、2016年度は通販売上高1,000億円に達する見込みとのこと。

 この他、ローソンは楽天と提携し、楽天で注文した商品をローソンの店舗で受け取ることができるサービスを開始。またイオングループでもネットスーパーの取扱品目の拡充を行っています。

ネットスーパーに力を入れる理由

 これまでは、スーパー各社のインターネット販売は規模が拡大せず、中途半端な完成度であったり、頓挫したりといったことが多々ありました。商品のピッキングや配送には手間と経費がかかるため、本格導入に消極的だったものと思われます。

 しかし、ネットスーパー市場は、今後の成長が見込まれる市場です。富士経済が2015年7月に発表した「注目食品流通チャネルトレンドデータブック 2015」によると、2015年時点におけるスーパー全体の売上が約14兆円。対して、矢野経済研究所が2015年7月に発表した「食品宅配サービス市場に関する調査結果 2015」によると、ネットスーパーの売上は1,200億円程度。これからも、さらなる市場の拡大が期待されます。

ネットスーパーがシニア層にできること

 また、ネットスーパーはシニアの買い物支援という観点からみても、社会的な存在意義があると思われます。

 地方都市では、相次ぐ閉店によりシャッター街と化した商店街が増えています。若い世代は郊外のショッピングモールへ買い物に行くことができますが、車を持たない高齢者には不向きです。経済産業省が発表した「食料品アクセス問題に関する全国市町村アンケート調査」によると、買い物弱者となったシニアが全国に700万人 もいるといわれています。

 シニアのインターネット利用率が低いなどの問題はありますが、ネットスーパーが買い物弱者の問題を解決する方法の一つとなり得るかもしれません。

求められるオムニチャネル化

 セブン&アイ・ホールディングスが取り組むオムニチャネル化は、足を運ぶ実店舗、インターネット、他の販売店などを統合し、お客さまにサービスを提供しています。しかしこれは、インターネット通販の効率化のためだけではありません。

 本来、いつでも、どこでも、好きな時に注文ができ、好きなところで受け取ることができるのがオムニチャネルの考え方。実店舗とネットショップを、状況に応じて使い分ける近頃の消費者から求められた方法だといえるでしょう。

実店舗とネットスーパーの共存

 かつては、ネットショップは実店舗の売上を奪うという考えもありました。しかし、今後は両者が共存していくことでしょう。2016年5月に開店予定の西友の新店舗では、1階が通常のスーパー、2階がネットスーパーの倉庫になっているとのこと。スーパーとしての立地の良さは、ネットスーパーの配送拠点としても最適だということです。

 これからは、ネットスーパーや実店舗といった垣根なく、消費者が購入方法や商品の受け取りを自由に選ぶことができるようになることでしょう。

※記載の内容は、2016年4月時点のものです。
※記載の社名、商品名、サービス名などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。

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ライター・ウェブディレクター。プロのダンサーから転身。就職サイト、社会人向け情報サイト、エンタメサイトのウェブディレクターの経験を経て、記者、フリーライターとして活動しつつ、某テレビ局のサイト立ち上げ、コンサルなど幅広く活動している。

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