2016.6.30 (Thu)

社員のモチベーションを高めるヒント(第8回)

指示待ち社員を上手に活用してビジネスを円滑に回す

posted by 高島 ちなみ

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 管理職が、「あいつはやれと言うまで何もやらない」と若手社員に憤っている場面を目にした人は多いのではないでしょうか。しかし、能力に不安が残る社員が仕事を勝手に進めてしまうのも困りものです。

 ここでは、指示待ち社員の特徴を見極め、仕事の成果が出やすい環境づくりを行う際のポイントを紹介します。

「出来る指示待ち社員」を見極めて育てる

 すべての指示待ち社員が、が問題のある存在というわけではありません。指示待ち社員は、大きく2つに分ける事が出来ます。まずは仕事の内容を理解できておらず、処理能力が無い人。もう一方は、自分がどこまで動いて良いのか判らない、だから言われた事をやるしかない、という人です。

 後者の場合、仕事ができないと決めつけるのは尚早です。中にはボリュームのある仕事を振っても、人より早く正確に終わらせる者もいるでしょう。

業務ノウハウのシェアリング

 出来る指示待ち社員が手を停めてしまうのは、どこまで手を出していいのか、判断基準がないからです。そのような場合、どうしたら良いでしょう?

 営業社員を例に話を進めます。最近は、社員同士が営業ノウハウを共有するべく活動を記録・データ化し、営業活動をより効率良く進める企業を見かけます。これと実績のある社員が作成したマニュアルを併用するのです。マニュアルとデータにより手順と過去の実績が明確になれば、出来る指示待ち社員が判断に迷っている時間を少なくすることができます。

 マニュアル通りやるにも迷ってばかりで遅かったり、単純にやる気が無い人が問題のある指示待ち社員です。

 マネジメント側はデータ化したノウハウとマニュアルを併用し、「この指示待ち社員は出来るのか、出来ないのか」という本質を見極めるようにしましょう。

より良いノウハウを「見える化」する

 次は、指示待ち社員が培ったノウハウを引き出す方法です。経営者は前例のない業績をあげた社員に対して、社長賞として表彰する、報奨金としてボーナスを出すといった方法で讃えるでしょう。同時に、作業の効率化など指示待ち社員が経験している可能性の高いノウハウもしっかり見定め、素晴らしいノウハウであれば讃えることも忘れてはいけません。

 人は自分のノウハウが認められ、功績として残る事に喜びを感じるものです。それでお金がもらえるとなれば、モチベーションも高まるでしょう。

 またノウハウが公開されれば、工夫の仕方を知らない若手社員の参考になるでしょう。つまり、シェアリングが社員教育の一環にもなるのです。

 上記のような仕組みを作れば、指示待ち社員は「実績を上げるためには工夫が必要である」という事を前提に動くようになるでしょう。

逆転の思考で、許可制を取り入れる

 指示待ち社員のモチベーションを上げるには、彼ら以外の人と区別するのもひとつの手です。つまり、「どんどん仕事を進めてほしい人」と「確認しながら進めてほしい人」を、明確に分けてしまうのです。

 仕事が任せられる人に対しては、はっきりとした権限を与えましょう。今何をやっているか枠組みがわかっていれば、細かい内容に関していちいち確認を取る必要はありません。

 対して不安な社員には、確認を命じてマネジメントします。「ここは、次からはチェック無しで良い」と言えるようになるまで確認に来させるのです。そうすることで、その社員に何を任せられないのか、管理職側でも明解にできます。あとは、任せられる部分をどんどん任せましょう。

 残業についても、やってほしくない人にはさせない事です。仕事内容の確認が必要な許可制にして、信頼のできる仕事をしてほしい人だけに限定して残業を許可します。なお、許可制にあわせて残業代は高めに設定しておくのがポイント。社員がダラダラと仕事をするのを防げるからです。収入にも差が表れるので、「出来る指示待ち社員」のモチベーションを上げることができるでしょう。

 繰り返しになりますが、指示待ち社員は全員が問題のある存在というわけではありません。個々の特性をきちんと見極め、適切な仕事環境やモチベーション向上の機会を与えることで、上手に動かしていきましょう。

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高島 ちなみ

高島 ちなみ

フリーライター。2012年より執筆活動を開始し、ビジネスコラム・グルメレポートなどを執筆。無類の図書館好き。趣味が高じて司書資格も取得。ライブラリアン・検索技術者として、WEB媒体向けのレファレンス支援も行う。

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