他人には聞けないICTの“いま”(第4回)

どこが変わったの? いまどきの無線LAN事情(前編)

posted by 塚本 直樹

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 一昔前までは、オフィス内のネットワークでは有線LANを利用するのが一般的でした。しかし今では、LANケーブルを使う必要のない無線LANも普及しています。またビジネス、プライベートの両面で活用されているスマートフォンやタブレットなどといった端末は、無線LAN接続を前提としたものがほとんどです。もし、それらを従業員に支給するとなれば、自社のオフィスにも無線LANが必要となります

 本記事では、無線LANの歩みや知識、導入によるメリットなどを紹介します。

無線LANっていつからあるの?

 パソコンや周辺機器をつなぐネットワークを構成する方法はいくつかあります。その1つである有線LANは、基本的にはパソコンにLANケーブルをつなげば利用ができるものです。通信速度も高速で安定しているため、今なお利用されています。

 一方で無線LANは、対応した製品が登場した2000年前後から普及が始まりました。しかし、登場直後はいくつもの規格が乱立しており、同じメーカーの製品同士でないと無線LANを利用できませんでした。

 そこで、メーカーの垣根を越えた無線LANの統一規格が登場します。それにより、違うメーカーの製品を組み合わせても利用できるようになったのです。

有線LANと無線LAN、なにが違うの?

 有線LANと無線LAN、その最大の違いは「LANケーブルが必要かどうか」という点。 そして、有線LANではパソコンなどの機器とLANケーブルを接続する必要があるので、機器の置き場所はケーブルと接続できるところに限定されます。一方で、LANケーブルを接続する必要のない無線LANは、電波の届く範囲であれば、オフィスの好きな場所で機器を利用できます。

 無線LANと有線LANの違いは、LANケーブルの有無という点だけではありません。一般的に有線LANは、無線LANに比べて通信速度が高速で安定しています。有線LANでは通信速度(規格値)が最大100Mbps、あるいは最大1Gbpsの製品が多く利用されています。しかし無線LANでは、通信速度が最大54Mbpsの規格が利用されるケースもあります。さらに無線LANは、電波を発するWi-Fiスポットと、受信する端末が離れた場所にある、もしくは両者の間に遮蔽物が存在したりすると、実際の通信速度は規格値よりも遅くなることもあります。

 このような無線LANの抱える通信速度に関する課題は、最新規格やそれに対応した製品の登場によって改善が続けられています。

集客力UPも期待できる無線LANの利用

 こうした通信速度や情報セキュリティ機能の向上により、無線LANはオフィスでの通信手段の1つとなりました。さらに、無線LANならではのサービスが登場しました。

 その1つが、会社や店舗への来訪者に、無線LAN環境を開放できる機能を活用したサービスです。この機能を持つ製品をオフィスで使えば、来訪者であっても無線LAN経由でインターネットに接続できます。

 しかし従業員向けだった無線LANを来訪者へ開放すれば、社内ネットワークにも接続できるようになり、内部情報が盗まれる危険性を懸念される人もいるでしょう。

 そのような懸念に配慮して、来訪者と従業員向けの無線LANを分離させる機能を備えた製品・サービスがあります。このような機能のあるものを接客のある店舗などに導入すれば、来訪者に対して無線LAN環境が使える「ホットスポット」というアピールにもなります。

 このホットスポットというアピールが、店舗やイベント催事場などにとっては集客・販促のための情報発信にもなるケースがあります。たとえば無線LANの提供条件を、ホットスポット設置者のFacebookページにチェックインした来訪者とします。そのFacebookページを通じて、キャンペーンやセール、催事スケジュールなどの情報を配信すれば、それが来場者の購入や次回来場の契機となるでしょう。

 ほかにも来訪者が無線LANに接続した時に特定のウェブサイトを表示するなど、無線LANの製品・サービスにはさまざまな機能があります。それらを集客・販促ツールとして活用するために、他の機器やサービスと組み合わせるといったことも始まっています。

無線LANを集客・販促にも活用

 このように、無線LAN製品は通信速度や情報セキュリティ性能の向上がめざましく、有線LANに近い感覚で利用できるようになりました。そして、有線LANと違い無線LANには、置き場所を選ばない、スマートフォンやタブレットで利用しやすいことなどがメリットです。それらに付加された機能を活用した集客・販促ツールという使い方も本記事では紹介しました。

 無線LANは有線、無線という物理的なメリットだけでなく、機能やサービスの活用というアイディアによって、さまざまなことが期待できるツールとなっていますので、まだ導入をされていない場合は、その活用も含めてメリットを検討してはいかがでしょうか。

(後編はこちら

 

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◎「Facebook」は、Facebook, inc.の登録商標です。

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塚本 直樹

塚本 直樹

株式会社ネクストアド所属のライター。ITやウェアラブル、スマートフォン、宇宙やドローン技術まで幅広く手掛けるフリーランスジャーナリスト。現在ベルリン在住。
Twitter:@tsukamoto_naoki

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