2017.10.2 (Mon)

ビジネス英語講座(第55回)

日本の座敷文化を紹介する英語フレーズ

posted by ラッド 順子

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 海外からのお客さまとの接待会食で、座敷のある和食店を選んだ場合は、靴を脱ぐ作法を説明しなくてはなりません。店で靴を脱ぐという文化のない国の方には、初めての体験となるでしょう。日本の習慣を知ってもらえるように、座敷に関する文化やマナーを伝える英語表現を紹介します。

靴を脱ぐマナーを説明する英語表現

 接待会食で海外からのお客さまを、和食の料亭に招待することになりました。玄関や座敷の前にある下駄箱とスリッパを見て、お客さまが所作に迷っている様子を見せたら、下記のように説明します。

自分:When entering a Japanese house, we take off shoes and put on house slippers.

(日本の家に入る時に、私達は靴をぬいてスリッパを履きます。)

 “take off 〇〇” は、「〇〇を脱ぐ」という意味になります。“ put on 〇〇”は、「〇〇を履く」という意味になります。これらの表現は、靴だけでなく服でも使うことができます。

 玄関で靴を脱いで廊下を進み、予約していた和室の前に来ました。

自分:To enter a tatami room, you need to take your slippers off. Oh! Watch your step up. The room is raised by a few centimeters.

(畳の部屋に入るにはスリッパを脱ぐ必要があります。あ!足を上げてください。この部屋は2~3cm高くなっています。)

 “ Watch your step” となると「足元に気をつけて下さい」という意味なります。ロンドンの地下鉄では、このアナウンスがよく聞かれます。

相手:Thanks for your advice. It’s a different culture. You are busy swapping shoes everyday, aren’t you?

(教えていただき、どうもありがとうございます。文化が違いますね。あなた方は毎日、靴の履きかえで忙しいですね。)

 “busy 〇〇ing”で「〇〇で忙しい」という意味になります。ビジネスでも、「今、データ分析で忙しい」など、さまざまな場面で使うことができます。

座敷でのマナーや正座の文化を説明する英語表現

 座敷には洋式のイスがありません。イスのない座敷に入ると、戸惑ってしまう外国人は多いそうです。戸惑っている相手に座敷での座り方を説明するには、次の表現が役に立ちます。

自分:Traditional formal way of sitting is Seiza-style. The backs need to be straight like this. But if you feel uncomfortable or sit at a casual restaurant, sitting cross-legged, like this, is no problem.

(伝統的で正式な座り方は正座です。背中をこのように伸ばす必要があります。でも、座り心地が悪かったり、カジュアルな飲食店ならば、このようにあぐらで座っても大丈夫ですよ。)

 “ like this” は、「このように」という意味になります。所作や作業を言葉でなく、動作で説明したいときに使える表現です。

 相手が正座をできないときには、男性にはあぐらを、女性には横坐りを教えてあげましょう。

相手:I will try. Wow, it’s so hard! What’s this cushion for?

(やってみます。わあー、とても難しいです!このクッションは何ですか?)

 

自分:It’s “Zabuton.” Zabuton is convenient because it makes you comfortable with a long-time sitting on a floor.

(座布団」です。座布団は、床に長時間座るときに、楽にしてくれるので便利ですよ。)

 さらに正座について、日本の文化芸能や儀式と深い関わりがあることも伝えると、話題が広がります。

自分:Seiza is deeply connected with Japanese traditional arts including martial arts, and religious ceremonies. For example, the tea ceremony and flower arrangement are performed with Seiza-style.

(正座は、武道を含む日本の伝統芸術や、宗教儀式と深く関わっています。たとえば、茶道や華道は正座で行われます。)

 “be connected with”は、「〇〇と深い関わりがある」という意味になります。たとえば、「貴社はビル・ゲイツ氏と深い関わりがある」など、ビジネスでも自分と他者の関係性を表すときに使える表現です。

日本の住宅の特徴を説明する英語表現

 海外からのお客さまは、会社や店内などの建物に入る機会があっても、個人宅に上がる機会は少ないでしょう。お客さまから一般家庭の様子を質問された場合には、下記のように伝えます。

自分:Many homes have at least one traditional Japanese styled room. It could be unfurnished. It typically has tatami flooring, paper sheet sliding doors, and a closet with two levels for storing Futon. It can be used as both of a living room and a bedroom.

(多くの家は、少なくとも和室を1つ持っています。家具が置かれていないこともあります。和室には、たいてい畳、障子、布団を収納するための2段に別れた押入れがあります。和室は、居間と寝室を兼ねることができます。)

 “at least”は、「少なくとも」という意味になります。ビジネスでは「少なくとも明日までに、これを仕上げてください」という使い方ができます。

 また畳や布団は昔からの生活様式でありますが、現在は洋式の家具やベッドも日本に浸透しているという事情を説明してみましょう。

自分:Japanese house design had been influenced by the western style. Therefore we changed to use western styled furniture such as bed and sofa now.

(日本家屋の様式は、西洋のスタイルに影響を受けました。そのため、現在はベッドやソファーなどの洋式家具を使うように変わりました。)

 紹介したような英語表現を覚えておけば、日本の座敷文化だけでなく、現在の日本文化も説明することができます。食事や所作などの伝統だけでなく、一般家庭の様子も知ってもらえれば、海外のお客さまに現在の日本のことを理解してもらえるようになるでしょう。

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ラッド 順子

ラッド 順子

イギリス在住のライター。ケント州の高校で日本教師に加え、翻訳・通訳も行う。イギリスの大学院を修了後、TESOL(英語が母国語ではない人向けの英語教授の資格)を取得し、英語の教授経験も豊富。英会話の他に、イギリス文化、食べ物、日本文化の面白い情報を発信中。イギリスサッカーと海外番組の「The X files」が大好き。
Twitter: @JunkoLadd

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