ICT活用事例

区内40校の学校現場を一斉にタブレット化し、新宿区がめざす「教育の情報化」を実現!

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「学びを広げる」をコンセプトに、小・中・特別支援学校のICT環境を構築した新宿区。平成29年度に、教育用ネットワークシステムを再構築すると共に、教育用タブレット端末約2,600台を導入し、児童・生徒がひとり1台のタブレット端末を活用できる環境を整えました。これだけ規模の大きいICT環境整備を実現できたのは、ICTを活用した教育に注力する新宿区の想いと、実現に向けたNTT東日本の豊富な経験と柔軟なサポートがうまくかみ合った成果と言えます。新宿区のご担当者様に、今回のプロジェクトの狙いやNTT東日本をパートナーに選んだ経緯、成功のカギについてお聞きしました。

新宿区

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(左から順に)NTT東日本 ビジネスイノベーション本部 テクニカルソリューション部 第二プロジェクトエンジニアグループ 植田一弥氏、新宿区教育委員会事務局 教育支援課 教育活動支援係 倉坪耕作主任、新宿区教育委員会事務局 教育支援課 三谷純子指導主事、NTT東日本 第二ビジネスイノベーション部 第一バリュークリエイトグループ 白井慶子営業担当主任

導入いただいたソリューション

教育用ネットワークシステムの構築作業、タブレット端末導入支援、NTT東日本データセンター、おまかせ教室 ラインズeライブラリ、フレッツ・VPNプライオなど

ソリューション導入効果

  • 教育用ネットワークシステムを再構築すると共に、約2,600台のタブレット端末を導入することができた
  • データセンターでサーバーを一括管理することで管理負担が軽減した
  • 具体的なICT活用法や授業実践などの充実した研修を実施することができた
  • ICT環境が整い、教員および児童・生徒のICT活用が進んだ

NTT東日本を選定したポイント

  • 豊富な構築実績
  • 保守運用体制がしっかりしていること
  • 利活用推進に向けた研修の提案や丁寧な各種サポートができること
  • 夏休みを利用した期間内にICT環境構築を遂行する力があること
  • 教育現場のICT環境整備で、豊富な実績を持っている事業者であること
  • 保守運用体制や研修内容も整っており、トータルな提案ができること

「新しい時代を生き抜く資質・能力」を
育てるためのICT環境づくり

――新宿区教育委員会様は、平成21年度から「誰もが いつでも 簡単に使用できるICT環境」をコンセプトに学校の情報化を進めていらっしゃいます。そして、平成29年度には「学びを広げる」をコンセプトに教育用のICT環境の刷新を実施したとのこと。「学びを広げる」とはどういうことか、お聞かせください。

三谷氏:現在、日本では、社会の情報化やグローバル化が急速に進展しています。こうした変化に柔軟に対応していくためには、他者と協働して課題を解決する力や、知識や技能を生かして新しい価値を創造する力など、「新しい時代を生き抜く資質・能力」を育てることが求められています。

「新しい時代を生き抜く資質・能力」を育てるため有効だと考えられているのが、ICTを活用した学習です。ICTの力を生かした教育を行うことで、より深い学びや協働が生まれ、これまで学校が大事にしてきたことに加えて、「情報活用能力」を育むことができ、各教科等で自ら考え、他者とかかわり、学びを深めていくことができると考えています。

「教室や学校を中心に行われてきた一斉学習から脱却し、地域や社会とつながった協働学習を実現したい」「協働学習で育まれた関係性の広がりを生かして、課題に立ち向かっていけるような子どもを育てたい」、そんな想いで、「学びを広げる」というコンセプトを策定しました。

――具体的には、どのような環境整備を行ったのでしょうか?

倉坪氏:区内40の小・中・特別支援学校にタブレット端末約2,600台を導入し、児童・生徒がひとり1台のタブレット端末を使えるよう整備しました。併せて、教育用ネットワークシステムを再構築すると共に、全教室の無線LAN環境を更新し、教室用ICT機器も新しい機能を備えたもの(電子黒板機能付き超短焦点プロジェクタ、4K対応実物投影機)に刷新しました。その他、各学校で運用していたサーバーをデータセンターに移管する作業や、学習支援サービスの導入なども行いました。

夏休みを利用して、
区内40校のICT環境を整備

――業者の選定から整備完了までのスケジュールをお教えください。

倉坪氏:まずは平成29年3月にプロポーザルで構築事業者としてNTT東日本を選定し、教育用ネットワークシステムの構築作業、タブレット端末の導入支援、各校のサーバーをデータセンターへ移管する業務、学習支援クラウドサービス「おまかせ教室 ラインズeライブラリ」の導入などを依頼しました。そして、4~5月で要件定義及び設計を行い、6月に教育課題研究校3校のICT環境整備を先行実施し、7月には活用実践を開始しました。同時に、7月からその他の学校でICT環境整備を開始し、8月末には全ての学校のICT環境の整備が完了しました。そして、9月には区内全校で、刷新されたICT環境を使った「学びを広げる」教育を開始しました。

倉坪氏:構築作業や、機器の入れ替え、データセンターへの移管作業は、そのほとんどを夏休み中にご対応いただきました。約2カ月という期間で、40校のすべてのICT環境整備を関連業者と連携を取りつつ行わなければならなかったため、スケジューリングにはかなり気を遣ったことを覚えています。早い段階でNTT東日本を含む関連事業者との顔合わせを実施し、教育委員会主導で細かくスケジュールを調整しました。NTT東日本とは、週1回のペースでミーティングを行い、情報共有を行うとともに、綿密な現地調査の実施や、複数チームで作業を進めて頂くなど様々な形でご協力頂き、とても感謝しています。

――実際にNTT東日本と一緒にプロジェクトを進めてみて、どのようにお感じになりましたか?

倉坪氏:プロポーザルでNTT東日本が選択された理由は、豊富な構築実績を持つと共に、しっかりした保守運用体制や利活用推進に向けた研修内容が整っていたからです。実際にご一緒して、安心して構築を任せることができ、保守運用の面でも学校の負担を減らすよう細やかな配慮をして頂いているなと実感しています。

また、データセンターによるサーバーの一括管理も学校の負担を大きく軽減させる効果がありました。これまでは各学校にサーバーがあり、停電やトラブルの際は事業者の訪問対応が必要となり、復旧までの間、授業で使えなくなることもありました。また、夏の間はサーバーを設置している教室の空調を24時間稼働させる必要があり、管理面でも学校の負担が大きかったように思います。

そして、学校ならではの事情を理解して、利用する教員の目線で考えてくれる点もありがたいです。例えば、これまでは約7分かかっていた端末の起動時間を1分に短縮して欲しいという要望に対して、社内に検証環境を構築し、何度も検証を重ねた結果、機器の設定やソフトウエアの工夫で応えていただき、各学校から「大変満足している」という声が届いています。

三谷氏:教員に向けた研修についてもサポートして頂きました。7月に管理職向けの研修を行い、国や区がめざすコンセプト、ICT教育の必要性など学校経営に参考となる内容を伝え、次に教員向けの研修では、より具体的な活用法など授業実践に役立つ内容を研修して頂きました。研修を計画する私たち教育委員会の職員にもワークショップ型など目的に応じた多様な研修手法など、さまざまなアドバイスや提案をしてくださいました。導入後も年に数回のペースで、NTT東日本と連携し研修を行っています。

「調べる授業は楽しい」、
ICT活用で主体的な学びが広がる

――「学びを広げる」ための環境整備を行ってから、おおよそ1年6カ月が経過しました。現在の活用状況はいかがでしょうか?

三谷氏:平成30年10月に3校の教育課題研究校が、区内の全教員に向けて、ICT教育の取り組み内容や成果を報告しました。四谷小学校は「自ら考え、他者とかかわり、学びを深める児童の育成~情報活用能力を発揮できるICT環境~」を、落合第四小学校は「主体的・対話的に学ぶ児童の育成~ICTを効果的に活用した生活科・社会科・プログラミング教育~」を、牛込第一中学校は「ICT機器を用いて、生徒自ら思考し、表現する力を高めることができる授業の実践」を研究テーマとしました。教育課題研究校の工夫や成果が共有され、今まさに、新宿区の学校全体でのさらなるICT活用が進もうとしているところです。

児童・生徒へのアンケートの結果からも活用が進んでいることがわかります。四谷小学校では「調べる授業は楽しい」で「とても楽しい」と答えた児童が64.0%から72.9%に増加し、牛込第一中学校では「授業中にICT機器を使って発表している」で「よくあてはまる」と答えた生徒が37%から66%に増加しました。実際に、児童・生徒がICT機器を活用する場面が工夫されていると感じています。例えば、体育の時間に自分の動きを友人に撮影してもらい、タブレット端末を床に置いてみんなで動きを確認したりと、充実した内容が増えてきました。画面が大きいのでとても見やすく、その場ですぐに確認することができるのです。みんなとても生き生きと、楽しそうにタブレット端末を使っています。

倉坪氏:こうした環境を実現することができたのは、NTT東日本のサポートがあったからこそです。これからも変化する時代、変わりゆくニーズについて、様々なご提案やアドバイスを頂きながら、一緒に、新宿区の教育を発展させていきたいと思っています。

*文中記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、すべて2018年12月時点(インタビュー時点)のものです。

*上記事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。

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組織名 新宿区
組織概要 現在の新宿区は昭和22年3月15日に、かつての四谷・牛込・淀橋区が統合して成立しました。東京23区のほぼ中央に位置し、千代田・港・文京・豊島・中野・渋谷の各区にそれぞれ隣接しており、面積は23区中13番目の広さです。
児童生徒数 小学校 9,164人、中学校 2,646人(2018年5月1日現在)
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