2019.9.30 (Mon)

働き手減少問題をICTで解決(第5回)

AIを活用し、限られた労働力で企業を成長させる!

posted by 株式会社Playce(プレイス)

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AI-OCRで、時間外労働と人材不足問題の解消をめざす

 中小企業は働き方改革法案により、2020年4月から時間外労働の上限時間が月45時間(その他規約あり)に制定されます。人手不足が叫ばれるなか、「いかにして業務を効率化し、ひとりあたりの労働時間を削減するか」、これが多くの中小企業にとって、今後の大きな課題となってくることでしょう。

 業務の効率化を阻む要因の代表例(or要因)として、紙で作成された申請書、発注書の転記作業が挙げられます。銀行や役所で使われている各種申請書、会議資料や稟議書など、国内の企業や団体では、未だに紙の文化が根強く残っています。これら書類上の情報をデータ化するためにパソコンで一つひとつ手入力するといった定型作業を削減していくことは、業務効率を向上させ、長時間労働の解決につながる手段の一つといえます。

 そのような書類処理の効率化を叶える手段として関心を集めているのが、AI-OCRです。AI-OCRとは、手書きや印刷された文書の文字部分を認識しテキスト化する「OCR(光学文字認識)」という技術に、「AI(人工知能)」を組み合わせたものです。

 OCRの技術は数十年前から存在していましたが、形の似た漢字を同じ文字として誤認識してしまうなど、あまり精度は高くありませんでした。しかし、AIの特徴である機械学習やディープラーニングを応用したことで、従来に比べて文字の読み取り精度は格段に向上したのです。さらに最近では、コンピューターによる業務フローの自動化ワークフレーム「RPA(Robotic Process Automation)」を連動させることで、さらなる書類処理時間の効率化を実現する企業・団体が増えつつあります。

すでに導入した団体では精度の高さを実証済み

 実際にAI-OCRを導入した企業・団体により、業務効率化の効果が実証されています。

 MM総研が2019年6月に行った「国内法人のAI-OCR導入実態調査」によると、AI-OCRを導入した企業の約8割が「データ作成時間に要する時間の削減」「ミス発生率の改善」「業務に必要な人員数の改善」という効果に対して満足したという結果が得られています。

 福岡市は、市役所における業務効率化を目指し、AI-OCRで紙の帳票をどの程度の精度で読み取れるかを検証しました。結果、福岡市を含む6都市の計73帳票で、正読率は文字単位で平均93.3%、項目単位で平均88.57%となり、申請書のデジタル化による業務効率化への効果を確認できたといいます。

 東京都港区では、区のコミュニティバス「ちぃばす」の無料乗車券の申請業務において、利用者から受け付けた港区コミュニティバス乗車券発行申請書のシステムへの入力に、AI-OCRを導入。読み取ったデータをRPAで自動処理することにより、年間900時間程度の業務量削減が見込めると発表しています。

 東京都足立区では、AI-OCRおよびRPAを活用した業務自動化の検証を実施しました。5課17業務から10業務を選定して検証を行ったところ、6業務で計1436時間の削減が見込めたとのことです。同区は業務量削減効果が見込めた6業務における費用対効果は、約415万円(年間)と試算しています。

各団体が期待。AI-OCRとRPAで「働き方改革」を実現する

 このように定型業務の時間を自動化し、従業員の業務を効率化できれば、長時間労働や人材不足問題の解消につながり、働き方改革の実現が期待できるでしょう。さらに、定型業務に割いていた時間や人員を事業戦略の立案や業務改善などに充てることで、より付加価値の高い事業やサービスを提供することも可能になります。

 先述のMM総研による調査では、もっとも非効率な業務として「データ入力・登録」を課題に感じている企業が、全体の51.5%にのぼりました。そして、AI-OCRの未導入企業のうち51・9%が「利用に関心がある」と回答しています。今後、関心の輪はますます広がっていくことでしょう。

 

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