2019.7.10 (Wed)

教育の質を向上させる(第2回)

脱“独学”。アプリで個別学習をリアルタイムに把握

posted by 高橋 秀典

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 教育の質を上げるには、場面に合ったさまざまな教育方法を使い分ける必要があります。学校教育では、学習場面によって、一斉学習と協働学習、そして個別学習の3つを使い分けることになります。

 学校の授業といえば一斉学習を思い浮かべる人が多いと思います。一方、最近広がっているのが2番目の協働学習です。グループ単位で課題を解決していく形式で、与えられた課題に対して意見を発表し、グループのメンバー全員で討議していきます。児童生徒同士が教え合い、学び合うのがポイントで、主体的、対話的に学ぶアクティブラーニングの実現に有効だとされています。

 そして3つ目が個別学習。児童生徒が1人で学習する形式で、自分で調べて学ぶのが基本になります。ただ、1人で勝手に学ぶという意味での“独学”とは異なり、1人ひとりの能力や特性に応じた学びを目指すもので、個に応じた指導と一体で考えられるべきものです。

 これらの学習法それぞれに対して、教育の情報化は質の向上に大きく貢献するものとして期待されています。例えば、電子黒板やタブレットの活用により、デジタル教材の動画を流したりと、単調になりがちな一斉学習にメリハリを与えることができます。

個別学習で質を高める理解

 そして教育の情報化は個別学習にもメリットがあります。そもそも個別学習の最大のメリットは、児童生徒1人ひとりが自分の学力レベルに合わせて、自分のペースでじっくりと学習し、理解を深めていけることにあります。一斉学習は教員のペースで授業が進められ、協働学習は周囲との協調が求められます。児童生徒によっては、授業についていけなかったり、コミュニケーションがうまく取れなかったりしてストレスを抱えてしまう場合もあります。

 こうした問題をカバーするために個別学習は有効ですが、課題もあります。まず個別学習用に最適化された教材の準備です。児童生徒の能力や特性に応じた学びを目指すといっても、1人ひとりに合わせた教材がなければ、学習を進められません。

 また、進捗状況やペースを誰がどう管理するのかも課題です。児童生徒が分からないところでつまずいた時、手を差し伸べられなければ、単なる“独学”になってしまいます。そうかといって、各児童生徒の進捗状況を無視して一律に管理をしてしまえば、個別学習の意味が薄くなります。こうした個別学習のハードルをクリアする手段として情報化は非常に効果的な方法といえます。

学校・家庭の学習状況をリアルタイム把握

 個別学習の効果的な方法として、ICTを活用したeラーニングの導入があります。教員は児童生徒のレベルに合わせてデジタル教材を配布し、その学習記録をデータとして保存・管理することで、児童生徒の特性や能力に応じた学習指導が可能になります。

 また、インターネット上に多くのデジタル教材を用意しておけば、児童生徒は、場所や時間を選ばず、習熟度に応じたコンテンツを適切なタイミングで利用でき、教員は児童生徒の学習状況を学校・家庭ともにリアルタイムで把握できます。

 ただ、家庭での個別学習で配慮するべき点にセキュリティの確保があります。日々高度化するセキュリティ対策を実施するのは一般の家庭では負担が大き過ぎます。それをカバーするため、学習支援アプリのセキュリティ対策は、非常に重要な評価ポイントといえるでしょう。

 学校でも家庭でも、朝でも放課後でも、児童生徒が特性や能力に応じて学習できる環境を整備すれば、児童生徒の能力を大きく伸ばすことにつながります。個別学習の質を高める学習支援アプリの活用で、場所や時間を超えた学びを実現しましょう。

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高橋 秀典

高橋 秀典

早稲田大学第一文学部卒業と同時にリクルートに入社。広報室社外広報担当、日本初のソフトウェア情報誌「月刊パッケージソフト」編集長などを務めた後、独立。IT業界に特化した出版・イベント・広告会社を約10年間経営し、現在は経営とITをメインに、ライターとして活動している。

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