2019.3.26 (Tue)

企業のデジタルシフト(第3回)

システム保守・運用業務のアウトソーシングが情シス担当者の悩みを解決する

posted by 高橋 秀典

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 店舗や拠点では、ネットワークに接続されたシステムが日々稼働し、売り上げや仕入れ情報などのデータを大量にやりとりしています。もしシステムに何らかの不具合が発生すれば、早急な復旧作業が必要です。現地スタッフで解決できなければ、本部の情報システム担当者が現場に駆け付けるしかありません。店舗・拠点数自体が少なかったり、ロケーションが近ければ、あまり大きな負担にはなりませんが、全国に展開する企業では相当な負担です。

 飲食業や小売業なら、各店舗には接客担当以外の人員をあまり多く配置できません。システム担当者がいないのもごく普通のことです。まして、人手不足感が日に日に高まっている中で、どういった業務にどのように人材を配置するかは、そもそも大きな経営課題です。

 考えなければならないのは、経営資源の選択と集中です。強みを選び出し、そこに人的リソースを投入するのは当然でしょう。では、システム保守・運用業務に貴重な人的リソースを割くべきでしょうか。ICTへの適性度が高く、トラブルの火消し役的な存在の人もいるかもしれません。ですが、こうした人材はまれです。

チェーン展開の重石となるシステム保守・運用業務

 システムには、経年劣化による動作不良や不慮の故障がつきものです。実際にICTを利用し続けるかぎり、システム保守・運用業務を減らすのは難しいのが現実です。トラブル対応が後手に回ると、脆弱性を利用した悪意ある外部攻撃や不正ウイルスの侵入などのリスクも高まり、システムがダウンする事態に発展しかねません。

 そこで必要になるのがシステム保守・運用業務です。通常、企業の情報システム担当者は現場の問い合わせに応じて具体的な作業指示を出し、状況により、現地へ駆けつけて復旧作業に当たります。

 ところが、担当者でも手に負えないケースがあります。例えば、パソコンの物理的故障やアプリケーションのバク、ネットワーク機器の故障などは、メーカーやベンダーごとに修理依頼が必要です。依頼をするにしても、それ以前にシステム障害の内容を一つひとつ切り分け、トラブル要因を突き止めなければなりません。こうしたプロセスから、システム障害の解消までには多大な時間がかかってしまうのです。

 さらに厄介なのは、専任のシステム担当者を配置するのが難しい現場や企業で、システム障害やトラブルが発生した場合、原因特定や復旧に時間がかかることです。ハードウエアに起因する障害なのか、ソフトウエアが原因なのか、ネットワークなのかなど、専門知識のない店舗・拠点のスタッフが見極めるのは至難の業です。障害の原因が特定できないままICTが利用できない状態が続くと、取引先とのやりとりや、商機を逸するなど多種多様な形で業務に支障を来します。

本業に集中するためのアウトソーシングを

 そこでお勧めしたいのが、システム保守・運用業務のアウトソーシングです。サポートを専門家に任せてしまえば、人材や時間などのリソースを効率的に本業に集中させることができます。ポイントは、全てのシステム保守・運用業務を「一元的」に任せられる委託先の選定です。システムトラブルの原因は複層的です。一つの部分への対処だけでは解決しないケースも多く、複数のベンダーにシステム担当者が都度依頼していては、手間や負荷は減りません。

 また、近年、システム担当者が1人もいない「ゼロ情シス」企業も急速に増えています。しかし、ICTがビジネスを支える基盤となった今、自社のICT構築力の低下やシステム全容を把握できない事態は、企業にとって命取りになりかねません。

 サポート業務のアウトソーシングにより、信頼ある専門家がきちんと自社のシステム環境を見守り、常時サポートの体制を整えているのであれば、企業の情報システム担当者のみならず、社員一人ひとりにとっての安心につながります。競争力の源泉である人的資源を本業に集中させるためにも、システム保守・運用業務のアウトソーシング活用には一考の価値があるでしょう。

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高橋 秀典

高橋 秀典

早稲田大学第一文学部卒業と同時にリクルートに入社。広報室社外広報担当、日本初のソフトウェア情報誌「月刊パッケージソフト」編集長などを務めた後、独立。IT業界に特化した出版・イベント・広告会社を約10年間経営し、現在は経営とITをメインに、ライターとして活動している。

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