【特別企画】スペシャルインタビュー「あの有名人が語る!」(第7回)

イジメ、裏切り…OKWAVE兼元社長が歩んだ試練の半生

posted by 小池 晃臣

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 日本初、そして最大級のQ&Aサイト「OKWAVE」を運営するのが株式会社オウケイウェイヴである。代表取締役社長の兼元謙任氏は、インターネットを介し困っている人が助け合うシステムを2000年に立ち上げた。人が人の役に立つことをビジネスにつなげるという発想をなぜ同氏は考えついたのか、その背景には、様々な苦労の経験があった。

 前編ではOKWAVEを立ち上げるまでに至った経緯を伺った。幼少期からホームレスになるまでの壮絶な経験とそこから何を得たのか。苦労に苦労を重ねた経験を取り上げる。

「前半の試練に耐えれば、後半にはきっと人のためになることをする」

──“WebベースのQ&Aコミュニティ運営”というビジネスは、どういった思いから立ち上げたのでしょうか

 それは、「困っている人の質問に善意をもって回答し、その人を助けたい」「助けていただいた人にはいつかまた、他の困っている人がいれば“恩を返す”という意味でも回答していただくことで、互いに助け合っていただきたい」という思いからです。そして“世界中の人と人を信頼と満足でつないで、ありがとうを生み出していく”ことこそが、当社のミッションであると考えています。

──そうした強い思いを抱くようになったのはなぜでしょうか

 そのためには私自身の子ども時代にまで遡らねばなりません。

 私は幼少時からの虚弱体質により、高校までは入退院を繰り返す生活を送っており、学校に行くこともままなりませんでした。

 また、小学校5年生の時にはじめて自分が在日韓国人三世であることを自覚する出来事があり(現在は帰化)、それは同時に一部の級友から激しいいじめに遭う毎日の始まりでもありました。

 私にとって最大のショックは、昨日まで仲良くキャッチボールをしていた友達が、次の日からは「やーい朝鮮人!」と殴りかかってくるほど豹変したことでした。前日に母が帰化登録の手続きをした帰り道を、たまたま友人が目撃して学校に広めたようです。その日の放課後に呼び出されて殴る蹴るの暴力を振るわれました。

 国籍という紙切れ1枚の違いで、昨日までいっしょに遊んでいた級友が手のひらを返したような態度をとったこの出来事は、今日に至る私の人生の出発点でもあったと思います。

 それからは、何かにつけて「韓国人は◯◯だ」と色眼鏡で見られてしまい、どうにも抗うことができませんでした。日本で生まれ育ち、日本語しか話せなかった当時の自分にとって、国籍が変わるだけでここまで周囲からの扱いが変わってしまうという事実にただただ混乱し、それはやがて人生への諦め、絶望、そして怒りへと変わっていったのです。

 また、そんな過酷な日々でしたので元々弱かった身体はさらに弱くなり、入院も長期に及んでいました。入院生活でも毎日のように泣き暮らしていた私は、ある日、同じ病院の入院患者だったある年配のご婦人と出会いました。その方は私の手相を見てこう言いました。

「あなたの前世は海賊の親玉でたくさんの人に迷惑をかけたのよ。だから、あなたは今その償いをさせていただいているから、代わりに病をわずらい、針をさしたり、メスを入れられたり、薬を飲まなくてはいけないの。人生の前半のこの試練に耐えれば、後半にはきっと人のためになることをするようになるから、今は決して命をたってはダメよ」

理由はよくわからないのですが、これを聞いてすっと楽になったんですね。“ああ前世が原因ならもう仕方ないや、ならいつか良いことしてやろう”と。あまりに理不尽な当時の状況を割り切れてしまえたんです。

デザインは医療も福祉も経済も内包する懐の深い分野

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