2018.2.26 (Mon)

元気な企業はどこが違う?成功企業の戦略とは(第56回)

社宅住まいのシャープ新社長は、社員目線でV字回復

posted by 大福 汁粉/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 2003年に都市部で始まった地上デジタル放送によるテレビの買い替え需要から、液晶テレビの業績を大きく伸ばしたシャープでしたが、その需要が2011年に消滅したことにより経営不振に陥ります。経営不振は長年続き、ついに単独で立ち直るのは不可能と判断。シャープは、2016年4月に外資系企業である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業へ買収されるに至りました。

 その後、収益力の回復を目標とした「聖域なき構造改革」によって、同社は2017年3月期の連結決算には黒字を確保するなど一定の成果を上げました。

 長年の不振にあえいでいたシャープが、買収された経緯、短期間でV字回復した鴻海による改革の内容について紹介します。

純利益1兆円が、6年で純損失5,000億円へ

 2000年代、2010年代のシャープは、激しい浮き沈みを体験しています。2000年代のシャープは、わが世の春を謳歌していました。液晶カラーテレビだけでなく、冷蔵庫、エアコンなどの事業が好調に推移し、毎年のように経常利益・純利益で過去最高を更新しました。2006年度と2007年度は、経常利益のみならず、純利益においても1兆円を超える業績を残したのです。

 しかし、2008年度の決算では一転して最終赤字に転落。アメリカのサブプライムローン問題に端を発し、リーマン・ショックへと繋がった世界的な不況の波を受け、主力事業が軒並み不振に陥ります。液晶事業を始めとしたエレクトロニクス機器は約338億円、電子部品などは約240億円の営業損失を計上しました。その結果、経常損失が約824億円、純損失が約1,258億円に達します。

 リーマン・ショック後は、一時的に黒字転換したものの、欧州の金融危機や中国・新興国における競争激化、日本国内で長引くデフレなど市場変化により、再び赤字へ転落。2012年度の決算では、約5,453億円もの純損失を計上。なおも輸出、国内ともに不振から脱せずにいると、銀行からは工場の閉鎖やリストラ、債権の株式化などによる再建を迫られました。他企業からの買収案なども報道されるようになります。

 シャープがそのような状況で2016年4月に決断したのは、電子機器の受託製造の分野では世界トップクラスの台湾企業、鴻海(ホンハイ)精密工業から株式の買い取りによる増資を受けて、経営再建を目指すことでした。つまり、シャープは鴻海に買収されたのです。日本の大手電機メーカーが外資系企業に買収されるのは、初めてのことでした。

鴻海精密工業のコストカット戦略

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大福 汁粉/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

大福 汁粉/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

塾講師、マーケ系情報コンサル等を経てフリーライターへ。企業のオウンドメディア、英語学習サイト、ニュースサイトを中心に執筆している。

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