2016.12.21 (Wed)

元気な企業はどこが違う?成功企業の戦略とは(第17回)

オリオンビールのブランド戦略の裏にあるもの

posted by KEISUKE /studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 「地ビール」や「クラフトビール」が人気を博しているように、地元と密着したビールは、国内に数多く存在します。

 中でも有名なのが、沖縄県で生産されている「オリオンビール」です。全国シェアではわずか約1%と、キリンやアサヒビール、サッポロビールやサントリーといった大手と比べると分が悪いですが、沖縄県内でのシェアは非常に高く、一説には50%以上のシェアがあると言われています。

 なぜオリオンビールは、沖縄県民に愛されるのでしょうか? その歴史から振り返ってみましょう。

はじめてのビールは「苦味が強い」と受け入れられず

 オリオンビールは、まだ沖縄がアメリカの統治下にあった1957年に創業しました。創業の発端は、琉球商工会議所の総会でのこと。アメリカの民政官が「これからの沖縄を支えていく産業は、ビールとセメントだ」と強調し、起業を呼びかけると、沖縄で味噌・醤油製造会社を経営していた具志堅宋精(ぐしけん そうせい)氏がこの考えに賛同。宋精氏は「戦後沖縄の社会経済復興には第二次産業を興さなければいけない」という強い思いを胸に、オリオンビールの前身である沖縄ビール株式会社を創業します。

 創業期の1959年に発売したビールは、ドイツ風の麦芽やホップの苦味があるものでした。しかし当時の沖縄は、アメリカのバドワイザーやオリンピアなどの輸入ビールが人気で、ライトなアメリカのビールに親しんでいた市場に受け入れられず、短命に終わります。当時のアメリカのビール会社調査員がテイスティングしたところ、「苦みが強すぎるため味の改良が必要」と指摘したほどでした。

やがて酵母のろ過技術など、製造工程の技術が発展したことで、品質も向上。1967年からは沖縄全島での生ビール販売を実施します。さらに、オリオンビールの美味しさを認知してもらうため、繁華街の飲食店への営業活動も実施します。

実はオリオンビールには、価格面でのメリットもありました。本土から“輸入”する大手メーカーのビールと比べ、沖縄で生産をしているために関税がかからないのです。こうした背景から、だんだんと業績が軌道に乗るようになりました。

本土復帰による“危機”をどう乗り越えたか

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ライター・ウェブディレクター。プロのダンサーから転身。就職サイト、社会人向け情報サイト、エンタメサイトのウェブディレクターの経験を経て、記者、フリーライターとして活動しつつ、某テレビ局のサイト立ち上げ、コンサルなど幅広く活動している。

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