2016.11.7 (Mon)

元気な企業はどこが違う?成功企業の戦略とは(第14回)

セブン銀行が「当たり前」の存在になった背景

posted by 野中 圭介/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 今や当たり前となっている、コンビニ内に設置されたATM。わざわざ銀行に足を運ぶことなく、買い物ついでに利用できる大変便利なサービスですが、はじめから順調に普及が進んだわけではありません。

 今回は、コンビニATMの代表的な存在である「セブン銀行」の歴史について紹介します。好調に利益を上げているセブン銀行のビジネスモデルを見ていきましょう。

「それなら自分たちの銀行を作ろう」

 コンビニATMが誕生する前は、銀行もしくは出張所に行かなくてはお金を引き出すことができませんでした。そこで、セブン-イレブンやイトーヨーカ堂を運営するセブン&アイグループ(当時はアイワイグループ)は、1999年には複数の銀行などと「ATM研究会」を発足させ、コンビニを利用したATMの可能性について議論を重ねます。

 しかし、「ATM利用料が土日祝日は有料になるのはなぜなのか?」「なぜどこの銀行でも手数料額が同じなのか?」など、銀行の常識を揺るがす疑問が多く、銀行側との考え方の相違が目立ったといいます。

 特に問題だったのが、銀行との提携です。既存の銀行のATMをコンビニに設置する場合、「銀行の出張所」扱いとなるため、ATMの営業時間が限られるなど、サービスに制約を受ける恐れがあったのです。

 そこでセブン&アイでは「それなら自分たちの銀行を立ち上げよう」と、銀行業の免許をとることを決断。2001年、セブン銀行が誕生します(当時はアイワイバンク銀行)。バブル崩壊に多くの金融機関が破綻し、当時の大蔵省が新銀行の認可に前向きだったこともありって、設立自体はスムーズに進みました。

 設立当初は、金融機関各社が加盟している「総合ATMネットワーク」への加盟が認められなかったため、同ネットワークに加盟している銀行のカードは利用できませんでした。そのためセブン銀行は、自前で提携する銀行を募集。提携した銀行には、利用手数料は各銀行に設定してもらうという斬新な取り決めを採用することで、多くの銀行と提携を結ぶことに成功。銀行だけでなく信用金庫も利用できるようになりました。2016年3月末時点の提携金融機関は595社にも及んでいます。

後発組だからこそできた海外対応

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野中 圭介/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

野中 圭介/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

東京在住。ライター歴10年。

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