2016.12.6 (Tue)

もっと税金を知ろう!(第7回)

社員の不正行為が発覚!会計処理はどうすれば?

posted by 町井 徹

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 社員に企業のお金にかかわる不正行為が発覚した場合、経理担当はのんびりできません。なぜなら、不正行為で発生した損失を帳簿に付ける必要があるからです。

 ここでは、社員の不正行為に対してどのように処理すればよいかをご紹介します。

横領が発覚すると利益が発生する!?

 社員による金銭の横領や着服を損失として計上する場合、通常は会社が取得する損害賠償請求権を「益金」、つまり利益として計上することになります。そのため、損害が発生した年度には、損害を節税に利用できない可能性があります。

 たとえば企業へ損害を与えた犯人が、企業と関係のない第三者であれば、損害が発覚した時点でこれを帳簿に記入します。その後、実際に損害賠償金が支払われた時点で、益金を記入すれば問題ありません。

 一方で社員が犯人の場合は、損失と益金の両方を同時に計上しなければなりません。つまり、企業があとから不正行為を行った社員に対して、債権回収の取り立てをする必要があるのです。

 過去にさかのぼって不正行為が発覚すると、さかのぼった期間の延滞税などが加算される場合もあり、大きな打撃となります。これについて確定した判例や学説はないので、会計士などと相談することが必要です。

不正を行った社員からの債権回収処理

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町井 徹

町井 徹
【記事監修】

公認会計士、税理士。税理士法人はやぶさ会計代表社員、株式会社はやぶさコンサルティング取締役副社長、はやぶさ監査法人代表社員。一橋大学社会学部卒業後、三井信託銀行株式会社(現中央三井信託銀行)入社し、事業会社融資業務に従事。その後、監査法人などを経て、株式会社PAS(現はやぶさコンサルティング)設立に参画し、国内金融機関・上場会社への会計・税務等アドバイザリー業務などに従事する。

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