2017.3.9 (Thu)

ビジネスを成功に導く極意(第11回)

中小企業必見、銀行の「融資姿勢」を知る指標がある

posted by Biz Drive編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

 銀行などの金融機関を監督する金融庁は、銀行の経営状態を評価する際、これまで「不良債権比率」という指標を重視してきました。

 不良債権は、返済不可能や返済遅延によって確実な回収が見込めなくなった融資のことで、銀行が貸出や運用している金額のうち、不良債権が占める割合が不良債権比率となります。銀行は返済の利子などの資金運用で収入を得ているため、利子はおろか元金すら返済されない不良債権は、銀行の経営を圧迫します。つまり、不良債権率が低ければ低いほど、銀行の経営状態は良好であるといえます。

 しかし、金融庁は2016年10月より、この評価基準を大きく転換しました。銀行の不良債権比率ではなく、積極的に融資する “融資姿勢”を評価する新しい指標「金融仲介機能のベンチマーク」(※1)によって評価をしていこうという動きがあります。

 この「金融仲介機能のベンチマーク」とは、一体何なのでしょうか? そして、この新たな指標が導入されることによって、融資を受ける側の企業にはどのような変化があるのでしょうか? 詳しく見ていきましょう。

全企業数の9割以上を占める中小企業を活性化するために

 金融庁が評価基準を変えた理由のひとつに、不良債権比率で評価することによるデメリットが目立つようになった点があります。不良債権比率による評価は、銀行の経営基盤強化に貢献しましたが、一方でリスクの高い中小企業への融資姿勢を萎縮させた面もあります。

 金融庁は、日本経済をより活性化するため、「全企業数の9割以上を占める中小企業が元気を取り戻していくことが必要不可欠」という意図のもと、融資姿勢を評価する指標として、金融仲介機能のベンチマークを設定したのです。

 金融仲介機能のベンチマークは、銀行が自身の融資姿勢を自己評価することを目的としたものです。融資した企業が事業計画通りに成長し、その成長に銀行が貢献しているかを評価する仕組みとなっています。

 金融仲介機能のベンチマークの検査項目の中には、担保・保証に依存しない融資や、取引先企業の販路開拓支援の取り組み状況が盛り込まれています。金融庁は銀行に対し、融資先の目標設定の達成率はもちろんのこと、銀行が企業に協力する取り組み状況まで公表するように求めています。つまり、守りの姿勢に入って中小企業をまったく支援しようとしない銀行は自ずと評価が下がっていく仕組みになっています。

 取り組み状況が公表されることによって、各行の融資姿勢の差が一目瞭然となり、貸し渋りをするような銀行から、面倒見の良い銀行へと企業が流れていくことが予想されます。

同じ銀行でも、顧客に対する姿勢は大きく違う

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

連載記事一覧

Biz Drive編集部

Biz Drive編集部

メルマガ登録


スペシャルインタビュー


成功企業の戦略


離島の廃校で学ぶ酒造りとまちづくり

ページトップへ