営業に活かせるICT(第3回)

セキュリティ意識の低い営業社員に最適な対策とは

posted by 佐京 正則

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 PCやタブレット端末が進化し、安価で高性能な端末が営業担当者の業務用ツールとして普及しています。これらは社内外を頻繁に往復し、なおかつ社外からのアクセスも多いことから、セキュリティの「穴」になる可能性があります。では営業担当者用の端末に対するセキュリティ対策の要点は、どういったところにあるのでしょうか。

IoT時代に重要さを増す「エンドポイントセキュリティ」

 エンドポイントセキュリティとは「端末やその中にあるデータを保護する」セキュリティ対策です。本格的なIoT時代を迎え、エンドポイントセキュリティの重要性が高まっています。スマートフォンやタブレット端末といった「モバイル端末」が、さまざまなネットワークにつながるようになりました。それゆえにビジネスシーンで盛んに使用され、数も増加しています。こういったモバイル端末の増加は、同時にセキュリティリスクの増大を意味しているのです。

 たとえば外回りの最中に業務用のモバイル端末を紛失してしまうと、端末内に保存されている重要なデータが第三者に閲覧される恐れがあります。端末から情報を抜き取られて顧客資料が漏えいしてしまった場合、取引先との信頼関係に亀裂が生じかねません。

 また、モバイル端末を狙ったランサムウェアの流行も懸念の1つでしょう。ランサムウェアとは、感染した端末をロックなどで操作不可能にし、ある条件を満たすまで使用不能にしてしまうマルウェアの1種です。2017年5月には、「ワナクライ」というランサムウェアが世界的な流行を見せ、日立製作所、川崎市上下水道局、JR東日本高崎支社など、官民問わずさまざまな組織が被害にあっています。

 ワナクライは主にWindowsがインストールされたPCを狙ったものでしたが、最近ではAndroidやiOSといったモバイル向けOSを狙ったものも増えています。仮に、営業担当者が業務用のモバイル端末を使って公衆無線Wi-Fiに接続。業務とは無関係のウェブサイトを閲覧した結果、ランサムウェアに感染したとします。ランサムウェアは業務用のモバイル端末から社内ネットワークに侵入し、他の端末にまで被害を及ぼすでしょう。

 さらにランサムウェアが、顧客資料や社外秘の情報をロック解除の条件として要求してきたとしたら、どうでしょうか。

 その企業は一気に窮地に立たされます。「条件」を満たすか、顧客資料や社外秘情報へのアクセスをあきらめるかという2択を迫られるからです。現代のビジネスシーンにおいて、顧客資料や社外秘情報へのアクセスが不可能になるということは、業務継続が不可能になることを意味します。一度感染が拡大してしまうと、どちらを選択しても被害を避けることは不可能なのです。

 エンドポイントセキュリティは、こういった脅威から営業担当者用端末を守る砦といえます。しかしながら、エンドポイントセキュリティの導入で、すべてを解決するわけではありません。それはツールの性能以上に、端末を使用している個々人の「意識」が重要だからです。

個別の対策よりも難しい「意識改革」

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佐京 正則

佐京 正則

法学部を卒業後、IT業界にて約10年間、エンジニアやERPコンサルタントとして勤務。2015年よりフリーライターとして活動し、主にIT系ビジネスや不動産投資、社会人の転職事情などについて執筆中。文理両方の知見を活かし、テクノロジーとビジネスが結びついた話題を得意としている。

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