ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンを使う場合、Wi-Fiでインターネットに接続するのが当たり前のことになりつつある現代。ただしオフィスや店舗では、インターネット接続にWi-Fiを使っていないところもまだまだ多くあります。「設定が面倒」「コストがかかるのでは」「セキュリティ面で不安」など、さまざまな理由があるのではないでしょうか。
しかし、オフィスや店舗にWi-Fiを導入することでワークスタイルが変わり、生産性も向上するなど、さまざまなメリットが期待できるのです。
Wi-Fi=ほぼ無線LANと同義語
そもそもWi-Fiとはなんでしょうか。簡単にいえば、無線でネットワークに接続する規格のことです。ネットワーク接続に対応した機器を無線でLANに接続する「無線LAN」とほぼ同義語ですが、今ではWi-Fiという呼び方がポピュラーになっています。
無線でネットワークに接続すると聞くと、データ転送速度が気になるところですが、ご心配なく。現在のWi-Fiアクセスポイント装置には1Gbps(機器同士が対応している場合)以上という高速でデータ転送できるタイプもあります。そのため、大容量ファイルを転送するような場合でも、速度的にはあまり問題とはならないでしょう。
さまざまなメリットが期待できるオフィスや店舗のWi-Fi化
オフィスや店舗でWi-Fiを利用してネットワークに接続することで、以下のようなメリットが期待できます。
(1)配線を気にせず使える
有線でネットワークに接続する場合、接続する機器ごとにLANケーブルが必要となります。しかしWi-Fiは無線でネットワークに接続するため、機器ごとにLANケーブルは必要ありません。そのため、ノートパソコンなどの機器を、オフィスや店舗のどこにいてもWi-Fiの電波が届いていればネットワークに接続することができます。
現在、オフィス内の床や店舗のレジまわりがLANケーブルでごちゃごちゃしていませんか。デスクトップパソコンやノートパソコンだけでなく、プリンターや複合機などのOA機器もWi-Fiでつなげられるものがあるので、配線をすっきりさせることができます。
また、有線でネットワークに接続している場合、レイアウト変更のたびに配線し直してネットワーク接続環境を整えていくのは大きな手間になることも。Wi-Fiならその手間がなくなり、社内のレイアウト変更もスムーズにできるようになります。
(2)変わるワークスタイル
オフィスのどこにいても社内ネットワークに接続し、データを参照できます。また店舗でもWi-Fiを導入すれば、対応するタブレット端末とPOSレジアプリなどを組み合わせて、店舗のどこにいてもスマートに注文や会計ができるように。さらにタブレット端末に決済機能を追加すれば、レジに戻らずにその場で決済ができるので、お客さまの利便性が高まります。
また、お客さまへの“おもてなし”専用のWi-Fiを用意することも顧客満足に繋がる可能性があります。簡単に高速インターネットを利用できるようになることで、お客さまの利便性が向上することはもちろん、Wi-Fiを目的に訪れるお客さまも期待できます。
Wi-Fiを運用していく上での課題も存在
上記のようにオフィス・店舗内のネットワークを有線LANからWi-Fiへと切り替えることで、数多くのメリットが期待できます。良いことずくめのように見えるWi-Fiですが、セキュリティに対する懸念は消えたわけではありません。また、オフィスや店舗でWi-Fiを運用していく上では課題も存在します。後編ではどのような懸念や課題があるのか、そしてその懸念や課題を解消するのはどうしたらいいのか、について紹介していきます。
※無線LANの伝送距離はご利用環境や電波状況等によって変動します。
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20年以上のライター経験を持つITライター。某外資系大手IT企業で専属ライターの経験もあり。横丁、大衆酒場といった場所には目がない。