2017.3.23 (Thu)

社員のモチベーションを高めるヒント(第21回)

指示待ちの部下が自発的に変わる「質問」の力

posted by 北川ワタル/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 「部下が指示を待ってばかりで困る」という悩みを持っているビジネスリーダーは多いかもしれません。ですが、部下に「どうして自分で判断して行動しないのか?」と問いただすのは逆効果。それでは部下を委縮させることにつながる恐れがあります。

 部下が自分で課題に気づき、自ら積極的に行動できるように誘導するための方策として、時代を超えて採用されてきた手法があります。それが「質問」です。部下の行動を促すためには、(1)部下が自分で課題に気付くような質問、(2)目標を自分で決めるようにする質問、(3)部下の行動を支援する質問、という3つのポイントがあります。

 今回はこの3つのポイントに沿って、理想の質問のあり方について考えてみたいと思います。

部下自身が課題に気付ける質問

 まずは(1)の「部下が自分で課題に気付くようにする質問」ですが、これには「禅問答」がヒントとなります。

 テレビアニメ「一休さん」を観たことがある人なら、主人公である一休さんと、将軍義満の家臣で、一休さんの良き理解者でもある新右ヱ門さんが「そもさん」、「せっぱ」という言葉で始まるとんち問答の掛け合いをしているシーンを見たことがあるかもしれません。

 この「そもさん(作麼生)」と「せっぱ(説破)」は、禅宗において問答をするときの掛け声です。禅問答では「公案」と呼ばれる定番の質問が用意されていますが、定番の答えは存在しません。なぜなら、自分なりに考え、解釈し、答えを出すことが、悟りを得ることにつながるからです。

 つまり、部下が自分で考え、自らが答えを出すような質問を投げかけることで、部下は自分を悟ることができ、自分から課題を解決する行動を取ることができる、ということになります。

 たとえば、「いま上手くいっていることは何?」や「逆に上手くいっていないことは?」といったように、現状を客観的に考えるきっかけとなる質問をすることで、部下は自分の課題を悟り、改善に取り組むことが可能です。一方で、「どうしてそんなことをしたのか?」という、ミスを問い詰める質問は、批判と受け止められる恐れがあるので、避けておいた方が良いでしょう。

 部下が自分で気付くことのメリットは、人から与えられた答えより強く自らの心に刻まれることにあります。さらに、発想の転換をもたらし、課題の解決に向けて主体的に取り組む契機ともなります。

自分で設定した目標だからこそ、達成しようと思える

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北川ワタル/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

北川ワタル/studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

公認会計士/税理士。2001年、公認会計士第二次試験に合格後、大手監査法人、中堅監査法人にて金融商品取引法監査、会社法監査に従事。上場企業の監査の他、リファーラル業務、IFRSアドバイザリー、IPO(株式公開)支援、学校法人監査、デューデリジェンス、金融機関監査等を経験。2012年、株式会社ダーチャコンセプトを設立し独立。2013年、経営革新等支援機関認定、税理士登録。スタートアップ企業の支援から連結納税・国際税務まで財務・会計・税務を主軸とした幅広いアドバイザリーサービスを提供。

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