2018.3.15 (Thu)

朝礼ネタ帳(第129回)

交通事故の死亡者数を上回るヒートショックに注意!

posted by 風間 梢

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

 寒い季節は湯船に浸かると心地よいものですが、寒い脱衣場と熱い湯船との温度差によって血圧の急激な変動を招き、心筋梗塞や脳梗塞などが引き起こされる危険性があります。

 この現象はヒートショックと呼ばれており、消費者庁によるとヒートショックは交通事故による死者数4,113人を上回る、4,866 人もの死者が発生したそうです(2014年調査)。そして大半の人々は、冬場に亡くなっています。

 また2015年にWHO(世界保健機構)が、日本、アメリカ、ドイツ、イタリア、フランス、スウェーデン、オランダの7カ国で、不慮の溺死及び溺水による死亡率を調べました。それによると日本は2位のフランスに2倍以上の差をつけるワーストという結果に。さらに75歳以上では4倍以上の差です。

 給湯器などの湯周り設備メーカーであるノーリツは、ヒートショックのほとんどが浴槽内で発生しているという推測を発表しています。その原因は日本の入浴習慣や、浴室環境であるとのこと。本記事では、日本の入浴環境がヒートショックを起こしやすいとされる背景を紹介します。

暖房事情がヒートショックを起こしやすくしている

 ヒートショックが起きる原因の1つは、急激な温度差による血圧の乱高下です。いざ発症すると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こしてしまう危険性があるだけでなく、湯船に浸かっているときなら、失神からの溺死につながるリスクもあるとされています。

 ヒートショックを引き起こす要因の1つとしては、日本の家屋の暖房事情が関係するといわれています。

 ノーリツによると、前述のWHO調査を行った国の多くは、家屋の全館暖房が基準となっています。しかし、日本はリビングなどの居室は暖房しても、廊下やトイレ、浴室まで暖房している家屋は多くありません。冬ともなれば、リビングと浴室では大きな温度差が生じています。

 また東京ガスの「都市生活レポート・入浴とヒートショック」によると、築20年以上の戸建住宅の多くは、浴室に暖房設備がないそうです。さらに断熱基準そのものが無かった1980年以前の木造住宅ならば、外気温を遮断する断熱材すら入っていない場合もあり、リビングとの温度差はより大きくなる可能性があります。

入浴方法にもヒートショックのリスクあり

 日本では湯船に浸かる際、肩まで浸かる人がいます。しかし、この入浴方法は血圧の過度な上昇を招く可能性があり、ヒートショックにつながる危険性が指摘されています。消費者庁では血圧の過度な上昇を防ぐ入浴法として、湯船の湯温は41度以下に、つかる時間は10分までにすることを推奨しています。

 リビングと浴室の温度差を解消する方法として、東京ガスは浴室・脱衣所への暖房設備の設置を推奨しています。また、浴室に暖房設備はあるものの脱衣所にない場合は、浴室の扉を開けて暖房することをすすめています。どちらにも暖房設備がない場合、消費者庁はシャワーを高い位置に設置し、そこからバスタブに給湯して浴室全体を温める方法や、入浴前に浴槽の蓋を開けるなどの方法を紹介しています。

 ヒートショックのリスクおよびリスク対策をきちんと把握して、入浴環境を見直してみましょう。

【関連記事】
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160120kouhyou_2.pdf
http://www.noritz.co.jp/library/news/2015files/20151209_2ndp.pdf

このエントリーをはてなブックマークに追加
Evernoteに保存
印刷

連載記事一覧

風間 梢

風間 梢

フリーライター。企画、人事、ECサイト運営等を担当したのちに独立。現在は就職、流通、IT、観光関連のコラムやニュース等を執筆している。

メルマガ登録


スペシャルインタビュー


成功企業の戦略


イベント・セミナー


震災から芽生えた想い

ページトップへ