2017.6.28 (Wed)

朝礼ネタ帳(第95回)

飲みすぎ注意!こんなに怖い「ペットボトル症候群」

posted by 風間 梢

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 梅雨の合間でも、真夏日や猛暑日となることが増えてくる6月下旬は、こまめに水分を補給しないと熱中症になってしまう場合があります。ですが、コンビニや自動販売機などで買える清涼飲料水は糖分を含んでいるため、飲み過ぎると思わぬ悪影響を受ける場合もあります。

 ここでは、清涼飲料水の飲み過ぎによって起きる可能性のある「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」について解説し、状況に応じた水分補給方法を紹介します。

水分補給のつもりが糖分の過剰摂取に!?

 「運動後でなくても喉が渇いたら、水やお茶よりも清涼飲料水や炭酸飲料を飲む」という習慣のある人は、「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」に注意が必要かもしれません。

 「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」とは炭水化物や糖質、糖類などの「糖分」を多く含む飲料を多量に長期で摂取すると、高血糖状態を招く症状を指し、重篤になると昏睡に陥ってしまうケースが公益社団法人 日本糖尿病協会に報告されています。

 また、全国清涼飲料工業会では「ペットボトル症候群(清涼飲料水ケトーシス)」の注意喚起として、暑さや運動とは関係なく異常に喉が渇く、尿の量が増えるに該当する場合は、専門の医療機関を受診することを勧めています。

 WHO(世界保健機構)が2015年に発表した糖分摂取量のガイドラインによると、大人が1日あたりに摂取する糖分は約25gまでが健康的であるとされています。清涼飲料水や炭酸飲料は100ml中に約10gの糖分(栄養成分表示には「炭水化物」「糖質」「糖類」のいずれかになります)を含んでいる商品もあるため、習慣的に飲んでいると、この目安量を上回ってしまう可能性があります。たとえば、水がわりに1日で清涼飲料水を1.5l飲んだとすると、約150gもの糖分を摂取している場合も考えられます。

「普段から喉が渇く」「トイレが多い」は要注意

 日本糖尿病学会に寄せられた論文によると、「ペットボトル症候群」の具体的な症状は、口の渇き、全身の倦怠感、多飲、多尿などがあるそうです。これらが慢性化して症状が進行した症例で、2008年に大阪府の16歳男性が脳浮腫と重症膵炎の合併症を起こした、という深刻な報告が同学会にされています。

 このように、清涼飲料水や炭酸飲料を大量に摂取すると、若年層でも「ペットボトル症候群」を発症する可能性があるのです。

 高血糖状態になると、余計に喉の渇きを感じるようになってしまうため、繰り返し清涼飲料水を飲む、という悪循環に陥りやすくなるとされています。運動するなどで大量発汗し、体内の糖分が消費された場合以外は、糖分の多い飲料を控えた方がよいでしょう。

スポーツドリンクやコーヒー飲料も糖分に注意を

 「運動の後に水分補給でき、汗で失われた成分も補える」といわれているスポーツドリンクですが、日常生活での多飲はおすすめできません。スポーツドリンクに含まれている糖分(炭水化物)は100ml中約6g前後のものが多く、清涼飲料水や炭酸飲料の100ml中に約10gと比較すれば6割程度ではありますが、糖分が含まれていることには変わりません。

 「ペットボトル症候群」の名付け親である久留米大学の山田研太郎教授も、「あくまで運動時の栄養補給を目的とする飲料で、熱中症予防のための常飲には適さない」と述べています。果実飲料や野菜ジュースにも、同様に糖分が多く含まれる商品があるため、成分表示の「炭水化物」のグラム数を確認して、取り過ぎないように気をつけることを山田教授は推奨しています。

 さらにビジネスパーソンに愛飲者が多い缶入りコーヒーなどのコーヒー飲料は、100ml中の糖分(炭水化物)が2~10gとさまざまです。その糖分の量によって、全国清涼飲料工業会は「微糖」「低糖」「無糖」と分けています。「微糖」と「低糖」は100ml中の糖分が2.5g未満のもの。「無糖」は0.5g未満となっています。「甘さ控えめ」など味覚に関する表示については、個人差があることから、数値で定められた基準はありません。愛飲している缶コーヒーの表示をチェックし、糖分(炭水化物)の摂取量を把握しましょう。

理想的な水分補給の方法とは?

 このように日常的な水分補給には、糖分の入っていない水かお茶がおすすめです。ただし、夏に運動などで大量に汗をかいて、体内の塩分やミネラルなどが失われた場合のみ、スポーツドリンクを適量飲むと良いでしょう。スポーツドリンクは、脱水症状を起こしていない状態だと、スムーズな水分補給が期待できます。

 もし軽度~中度の脱水症状である場合は、塩分やカリウムを含んだ「経口補水液」が有効だと厚生労働省では紹介しています。ただし消費者庁から「個別評価型病者用食品」の表示許可を取得している「経口補水液」でも、下痢・嘔吐・発熱などの病状や、高齢者の慢性的な脱水症状、過度の発汗による脱水症状を緩和するためとしています。

 7月の盛夏を迎えれば、さらに発汗の機会が増え、こまめな水分補給が欠かせなくなります。しかし一緒に糖分を過剰摂取しないように、飲料の栄養成分表示に注意し、今夏を乗り切りましょう。

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風間 梢

風間 梢

フリーライター。企画、人事、ECサイト運営等を担当したのちに独立。現在は就職、流通、IT、観光関連のコラムやニュース等を執筆している。

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