2017.6.14 (Wed)

朝礼ネタ帳(第92回)

働き方改革は社長だけでなく、社員の意識改革も重要

posted by 秋田 舞美

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 2017年3月に、株式会社チームスピリットが「働き方改革に関する緊急アンケート」で企業が働き方改革を行うねらいを調査したところ、「従業員満足度」や「優秀な人材の確保」「コンプライアンスへの対応」「生産性の向上」が上位に挙がりました。また働き方改革への取り組みとして、多くの企業が「長時間労働の是正」を実施していると回答しました。

 また多くの企業が、「長時間労働の是正」を実施するには、これまでの働き方を抜本的に見直し、社員・経営者の双方に時間に対する意識改革が必要と考えていることがわかりました。

 今後、ますます取り組みが進むであろう働き方改革ですが、単に労働時間を短縮するのではなく、抜本的な解決をするには意識の変革が大前提となっています。

具体的な改善は「長時間労働の是正」から

 同アンケートで、働き方改革の具体的な改善策として企業が実施、検討していることを質問すると「長時間労働の是正」という回答が79.7%と突出していました。2位以下には「有給休暇消費率の向上」「社員の生産性を向上」「フレックスタイムなど勤務体系の多様化」「テレワーク(在宅勤務)の推進」が続きます。具体的な改善策の上位5つのうち、ほとんどが勤務時間の見直しや効率化に関するものでした。

 働き方改革に取り組むねらいを質問すると、62.8%が回答に「従業員満足」を挙げました。生産人口の減少が懸念されている中で、働き手に自社を選んでもらうために、社員目線で働き方改革に取り組むという姿勢が感じられる回答です。

 一方、働き方改革のねらいの2位には「生産性の向上」と「優秀な人材の確保」が同率の43.0%で入っています。生産性の向上は、仕事に長い時間をかければ成果も上がると信じられていた日本の労働環境に、時間と成果の効率を高めるという意識改革が広まり始めていることを実感させます。中には「長時間働くことで仕事の質が落ち、結果として売上や成果に悪影響が及ぶ」というコメントも添えられていたそうです。

 優秀な人材の確保を挙げた企業は、安全な労働環境を整備することも企業の責任と考えており、それが優秀な人材に選んでもらえる条件の1つと考えています。

 生産性の向上、優秀な人材の確保のどちらのねらいも、企業が社員目線を意識することが起点となっています。

時間に対する社員の意識改革が進まないとダメ

 「働き方改革」実現のために重要とされていることでは「社員の意識改革」と「経営者の意識改革」が、1位(70.9%)と2位(59.9%)になりました。関連するフリーコメントでは「まずは社長の意識がないとだめ。その気持を社員が受け止められなければ、まただめ」といったものも。

 また生産性向上のために改善すべき課題を質問したところ、「生産性(時間)に対する社員の意識が低い」が40%以上を獲得して1位となっています。時間あたりの生産性が同じままで労働時間を短縮すれば、企業の業績は下降してしまします。長時間労働の是正だけでは、働き方改革は成功とはいえません。そのことが広く認識されるようになってきたため、今回は1位に挙げる企業が多くなったのでしょう。

 しかし企業の成長と、働き方改革は相反するものではありません。社員と経営者、双方の意識が同じ方向に向かえば、相反せずに両立できるものになるからです。

働き方改革は腰を据え中長期で取り組むべき

 このアンケートから「長時間労働の是正」から始まる働き方改革には、経営側の命令だけではなく、社員は生産性に関する時間の意識改革が必要ということが見えました。この意識改革は、一朝一夕で実現できるものではないでしょう。

 経営者と社員の両方が、従来の働き方に関する価値観や慣例を見直し、腰を据えて抜本的な改革に中長期で取り組む必要がありますが、まずは自分が業務でどのように時間を使っているかを見直すところから始めるのが第一歩となります。

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秋田 舞美

秋田 舞美

「秋田舞美のマーケ道」代表/マーケティング専門家/千葉商科大学大学院 客員講師/中小企業診断士。過剰な顧客目線を脱却し、企業の個性を尖らせる「コンセプト・マーケティング」を提唱。中小企業の努力を売上に、情熱を富に変えるコンサルティングを行っている。執筆や着物での講演実績多数。HP:http://akita-co.jp/

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