2016.6.29 (Wed)

朝礼ネタ帳(第46回)

インセンティブで人をやる気にさせる

posted by KEISUKE /studio woofoo(www.studio-woofoo.net)

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 人がやる気を起こすには、自発的にモチベーションを上げることが大事ですが、外部から何らかの刺激(インセンティブ)を受けることにより引き出すことも可能です。昇進やボーナスのような分かりやすい例だけでなく、アイデア次第でさまざまなインセンティブが考えられます。

マレーシアでの「愛媛フェア」

 日本のデパートで人気がある地方の物産展。日本人や親日家が多いマレーシアのデパートでも、人気があるそうです。しかし、地方の特産品を英語で説明するのは難しく、尻込みしてしまう生産者も多いのだとか。

 こうした問題を解決する糸口が、マレーシアのクアラルンプール伊勢丹で開催された「愛媛フェア」にありました。生産者に交じって、みかんや干物、今治タオルなどの特産品を売っているのは、愛媛大学の学生たち。必要経費は出ますが、給料は支払われないボランティアです。

 海外経験を積みたいと考える学生にとって、マレーシアでの販売経験はインセンティブになり得たのです。英語でのセールストークに悩む生産者と、大学生がうまくマッチした良い例です。

 実際の売り場に立って海外のお客さまと触れ合う経験は、次世代につながる大きな原動力となり、発展のために活躍していくことでしょう。

法定速度を守らせる「メロディロード」

 次に、ドライバーに法定速度を守らせるインセンティブを紹介しましょう。ドライバーが法定速度で走ると、タイヤとの接触音がメロディに聞こえるよう道路に凹凸をつけた「メロディロード」というものがあります。長距離ドライブに使用される道路に施工され、メロディによって法定速度がわかるようになっているのです。鳥取県にある米子空港のそばの境港線道路では、作者の故郷であることから「ゲゲゲの鬼太郎」のオープニングテーマが流れる道路があり、他の地域でも「となりのトトロ」や「千と千尋の神隠し」などジブリ映画の主題歌や、有名童謡など、徐々にその数を増やしています。

 自治体は、スピードの出し過ぎを自重するよう、注意喚起の看板を掲げたりしますが、多くのドライバーにとってはインセンティブを感じられないようです。しかし、法定速度で走った時だけメロディが流れるとなれば、聴いてみたいとドライバーが考えて、スピードの減速につながります。結果的に自治体は交通事故を減らすことができ、ドライバーもストレスを抱えることなく、法定速度で走行するようになったのです。

ロンドンの「投票灰皿」

 海外でも面白いインセンティブの例があります。英NPO団体「Hubbub」のアイデアで、ロンドンでタバコのポイ捨てを減らすことに成功した「投票灰皿」を紹介しましょう。ウエストミンスター寺院脇のヴィラーズ・ストリートに設置されたもので、2つの透明な灰皿ボックスが用意されており、人々の関心あるトピックスが週替わりで登場し、喫煙者は吸い殻で投票することができます。「世界一のサッカープレイヤーはメッシ?ロナウド?」という問いかけは効果抜群だったとのこと。政府が年間8.5億ポンド(約1,500億円)の予算をかけて行う公道清掃よりも効果があると、各地で同じような工夫が街の美化に協力しています。

Win-Winをつくるアイデア

 ここまで紹介したことにある共通点は、お互いにWin-Winの関係になっていること。つまりWin-Winの関係をつくることのできるアイデアが、優れたインセンティブとなり得るのです。そのためには、人々が何に価値を見出し、何を求め、何をインセンティブと感じるのかをリサーチする必要があります。そこから得られたデータをもとにした、ほんの少しの発想の転換が、Win-Winの関係を生み出すのでしょう。

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ライター・ウェブディレクター。プロのダンサーから転身。就職サイト、社会人向け情報サイト、エンタメサイトのウェブディレクターの経験を経て、記者、フリーライターとして活動しつつ、某テレビ局のサイト立ち上げ、コンサルなど幅広く活動している。

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